【中田良弘氏の眼】「横の幅を使った投球」 阪神・デュプランティエの武器を分析

 今季から新加入した阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)が好投を続けている。開幕から先発ローテを守り、6月30日までに11試合に登板して4勝3敗、防御率1・49。活躍の理由をデイリースポーツ評論家・中田良弘氏(66)が分析した。

  ◇  ◇

 ここまでのデュプランティエは、奪三振も多く素晴らしい投球を見せている。投球フォームとしては真上から投げ下ろすというより、少し腕の位置が下がっているため、右打者への内角には少しシュート回転して入っていくイメージだ。ここでストライクを取れていることが大きい。

 メジャーでは通算19試合で1勝ということだが、日本の方が内角に関して言うとゾーンが広いように感じるし、そこでカウントを稼げることで、外角へのスライダーがより効いている。横の幅をうまく使った投球ができていることが、結果につながっている。

 そういった投球面以外でも、日本に適応できていると思う。日本の選手がメジャーに行った際、マウンドやボールへの適応の重要性がよく語られるが、日本に来る外国人選手も異なる環境で投げるという点は同じ。デュプランティエも日本のボールやマウンドの硬さ、気候に合っているということだろう。

 あとは、気持ちの部分。日本で成功してやろうという思いの強さや、ハングリー精神というのかな。ヒーローインタビューを聞いても、日本になじもうとしている姿勢が見えるし、今後のさらなる活躍が楽しみだ。

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