【藤田平氏の眼】阪神V奪回の鍵は「下位打線の固定」 役割の明確化で上位への流れできる

 髪形をいじられる熊谷(撮影・立川洋一郎)
 練習を見る藤川監督(撮影・北村雅宏)
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 セ・パ両リーグは27日からリーグ戦が再開する。交流戦を借金2で終えた阪神は神宮でのヤクルト3連戦に臨む。阪神での現役時代に、通算2064安打を放った藤田平氏(77)=デイリースポーツ評論家=が、2年ぶりのリーグ優勝を目指す古巣に戦い方のポイントを挙げた。

  ◇  

 交流戦の中盤以降、阪神打線はつながりを欠いているように見えた。最近10試合の数字を見ると、1試合平均9安打を放ちながら、同得点は2・5点にとどまっている。5度も1試合2桁残塁があり、1試合平均9・6残塁。今季は昨季よりも全体的に選手個々の成績が良いにもかかわらず、ここぞという場面で安打が出ないことが、最近10試合の3勝7敗につながったと感じる。

 チームを引っ張ってきた2人の成績が下降気味ということが一つの理由だろう。最近10試合で、3番・森下は39打数5安打で打率・128、1本塁打、4打点。4番・佐藤輝も41打数10安打で打率・244、1本塁打、3打点だった。今後も1、2番が出塁しても2人が止まってしまうと、リーグ戦でも7連敗を喫した交流戦のようなことが起きかねない。

 私は流動的な6番以降を固定していく必要があると思う。23年に優勝した時は中軸が打たなくても8番・木浪がつないだり、走者をかえしたり、下位から上位への流れがあって「日替わりヒーロー」が生まれていた。これは打線が固定されて、各自が役割を分かっていたことも要因だろう。

 藤川監督はリーグ戦再開後も右翼・佐藤輝、左翼・森下で行く考えを明かした。私は佐藤輝を三塁に戻して、現有戦力で打力のある前川を左翼で起用できればと思っていたが…。方針は監督が決めること。三塁はヘルナンデス、糸原、熊谷、高寺らの誰かで固定できれば役割が明確になるし、3、4番に頼り過ぎない打線になると思う。

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