阪神・森下 新人から3年連続2桁弾 球団右打者では岡田以来43年ぶり快挙 同い年・伊原と“お辞儀ポーズ”
「阪神8-1オリックス」(8日、甲子園球場)
日々、進化が止まらない。阪神・森下の打球は一日前よりも速く、遠くへ飛んでいった。力強くほえた前夜とは違い、表情を変えずにダイヤモンドを一周。同学年の先発・伊原とお辞儀ポーズで喜びを分かち合った。
「昨日より角度がついて手応えがあった。打った瞬間でした」
三回、1点を先制してなおも2死一、二塁の好機。「次の1点」という思いで曽谷の2球目、内角直球をフルスイングした。弾丸ライナーは左翼スタンドに着弾し、2試合連発の3ランに。「曽谷は同い年なんですけど、すごいいい投手と知っていた。打ててうれしかったですし、先発の伊原も同い年なので、何とか勝ちつけられて良かった」。00年対決を制し、勝利をぐっとたぐり寄せた。
そしてこの一発が新人から3年連続の2桁本塁打の今季10号。球団右打者では岡田彰布以来、43年ぶりの快挙に。この日は偶然にも岡田オーナー付顧問がラジオ解説で来場しており、目の前で歴史に名を刻んだ。
プロ入り後から自分との戦いは2年目までと考えてきた。3年目からは他の選手と戦い、タイトルを狙う。その上で掲げた目標は「3割、30本塁打、100打点」。オフには4度ホームラン王に輝いたソフトバンク・山川の自主トレに参加した。打率も大切にする森下だが、「あそこまでホームランに振り切っていると思わなかった」と山川の姿勢に衝撃を受けた。「ホームラン王も狙いたい」と一発への思いも自然と強まった。
山川に助言されたのは「自分の考えを明確に」ということ。「3割、30本塁打、100打点」を達成するために何が必要か。オフは中堅方向への強い打球を求めてインサイドアウトのスイングを貫き、シーズンでもぶれてはいない。
44打点は佐藤輝に次ぐリーグ2位。お立ち台では「ホームランは得点も取れますし、ロマンもあるので、輝さんほどではないですけど、もっともっと自分も打っていきたい」と誓った。まだシーズン前半戦。森下はどこまでも突っ走っていく。
◆球団右打者43年ぶり!新人から3年連続2桁弾!! 森下が新人だった2023年から3年連続2桁本塁打。球団では既に今季までで5年連続を記録している佐藤輝明(21~23年)以来。右打者に限れば80~82年の岡田彰布(最終的に12年連続)以来、43年ぶりの快挙となった。なお、3年以上連続は12年連続=岡田彰布(80~91年)、10年連続=田淵幸一(69~78年)、5年連続=佐藤輝明(21~25年)、3年連続=森下翔太(23~25年)。ちなみに田淵は西武移籍後まで含めると16年連続。
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