阪神・佐藤輝 満弾 森下敬遠に燃えた「一発いったろ」 虎無双パ2強を圧倒!交流戦単独首位

 「阪神8-1オリックス」(8日、甲子園球場)

 確信のバットフリップに酔った。阪神・佐藤輝明内野手(26)が八回1死満塁から、「一発いったろ」と勝利を決定づける17号グランドスラム。リーグ2冠王がオリックスとの関西ダービー3連勝と、交流戦単独首位を導いた。4連勝で貯金は今季最多を更新する「14」。もう、阪神しか勝たん-。

 森下への申告敬遠で聖地がざわつく。LED照明に「GO」の文字が浮かび上がる中、佐藤輝はライン際でスイングを確認し、マウンドの輪が解けるのを待った。「一発いったろという気持ちでいきました」。理想的な角度で舞い上がった打球が描く美しい放物線を目で追いつつ、ゆっくり歩を進める。通算101号はグランドスラムでド派手に飾った。

 関西ダービーのスイープと交流戦単独首位を決定づけた確信弾だ。八回1死満塁で迎えた第4打席。川瀬の2球目、高め直球にツートンカラーのバットを振り抜いた。「いやもう、完璧でしたね。いい当たりだったと思います」。自画自賛の1発は通算5本目の満弾となって、4万2631人で埋まったスタンドに熱狂の渦を巻き起こした。

 森下とのアベック弾は通算6度目にして今季3度目。森下が先に10号3ランを放ったことで、暫定的に打点リーグトップを譲ったが、17号満塁弾で45打点として2冠を奪還した。「前のバッターが打っちゃうんで、あまり打点を稼げないなと思う時もありますけど、僕も負けないように頑張ります」。ジョーク交じりに切磋琢磨(せっさたくま)を誓った。

 今季はリストバンドなどのギアに、“ティファニーブルー”と呼ばれる鮮やかな青色を使用している。ミズノに糸から探し出してもらったこだわりようだ。米大リーグ・ヤンキースのジャッジも愛用していたカラーで、「いい色だと思ってお願いしました。メジャーの流行は追いかけますよ!!」と得意げに打ち明けた。

 この日は一転、母の日のために製作されたピンク色のリストバンドとエルボーガードを着用。「別に理由はないです。気分。また、たまに使うかもしれないです」。一時的なイメージチェンジだったが、たとえカラーリングは変わっても変わることのない“ジャッジ級パワー”で、豪快弾をバックスクリーン脇まで運んだ。

 4連勝で交流戦5勝1敗。貯金を今季最多の14まで積み上げた。10日からはビジター6連戦が控える。「もう一回気を引き締めて、交流戦優勝目指して頑張っていきたいと思います」。球団初の栄冠へ近づくためにも、パの本拠地を虎色に染めて“6月の勢い”を継続させる。

 ◆佐藤輝の満塁弾は通算5本目 佐藤輝の満塁本塁打は今季初で2024年9月6日・ヤクルト戦以来、プロ通算5本目。記録した試合は【1】2021年5月2日・広島戦(甲子園)【2】23年5月14日・DeNA戦(甲子園)【3】23年9月13日・巨人戦(甲子園)【4】24年9月6日・ヤクルト戦(神宮)【5】25年6月8日・オリックス戦(甲子園)。試合はいずれも勝利している。また、森下とのアベック本塁打は今季3度目、通算6度目となり、この日で5勝1敗。

 ◆交流戦単独トップ!球団最速5勝!! 阪神が交流戦単独トップに浮上。今季で20度目の交流戦で6試合消化時点での5勝(1敗)到達は球団史上最速。これまで6試合消化時の最多は4勝だった。また、これまでの最高順位2位(2008、21、22年)の阪神は交流戦初優勝を目指していく。

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