【中田良弘氏の眼】決勝打浴びた阪神・工藤 打てるものなら打ってみろ!ぐらいの気持ちを出していかないと
「中日5-4阪神」(24日、バンテリンドーム)
阪神が接戦を落とした。同点の八回、工藤が1死二、三塁から、高橋周に決勝の2点中前適時打を浴びた。打線は二回に佐藤輝が12号ソロ、六回には大山が一時同点の2点適時二塁打。九回にも1点をかえしたが、あと一歩及ばなかった。デイリースポーツ評論家の中田良弘氏は工藤について「自信なさそうに腕を振っていることがとても気になる」と指摘した。
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同点の八回に登板機会を得た工藤にとっては苦い結果になったんだけど、ひと言で言えば「もったいないな」という印象を持ったね。
先頭の田中を2球で追い込んでから四球で歩かせたこともそうなんだけど、投球の軸が変化球になってしまってるんだよね。あれだけ速い真っすぐを持ってるのに、今は直球が見せ球になってしまっている。
特に、真っすぐを投げる場面で、自信なさそうに腕を振っていることがとても気になる。打てるものなら打ってみろ!ぐらいの気持ちを出していかないと、接戦の終盤、勝ちパターンを任せることは難しい。
この日の28球のうち、空振りを奪った2球はどちらもスライダーで、真っすぐでは1球も空振りが奪えなかった。これも腕の振りや気持ちが関係していると思う。
工藤といえば真っすぐというイメージを打者が持っていたとしても、真っすぐを投げ込んでいく強い気持ちが欲しい。これは工藤だけでなく、捕手との共同作業になるけど。真っすぐを投げる時に気持ちのもうひと押しがあれば、空振りも奪えるようになるはずだ。
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