【井川慶氏の眼】阪神・高寺1号 真ん中付近のコースとはいえ、ひと振りで仕留めたのが見事 才木は力あるボール投げられていた

 9回、右越えに同点ソロを放つ高寺(撮影・金田祐二)
 
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 「DeNA1-1阪神」(13日、ハードオフエコスタジアム新潟)

 阪神が九回2死から追いつき、価値あるドローとなった。3年ぶりにつかんだ今季初スタメンで大仕事をやってのけた。高寺望夢内野手(22)が九回2死の土壇場で、右翼席へプロ初本塁打となる同点の1号ソロ。遊撃の守備では2度の併殺を完成させ、五、七回には確実に犠打を決めるなど、ケガで戦列を離れた小幡の穴をきっちり埋めた。デイリースポーツ評論家の井川慶氏は「真ん中付近のコースだったとはいえ、ひと振りで仕留めたところが見事」と指摘した。

  ◇  ◇

 阪神にとって、九回2死まで負けていた展開を考えても価値ある引き分けになったと思います。高寺選手のプロ初本塁打は、そこまで佐藤輝選手と大山選手を抑えていた入江投手の真っすぐを捉えてのもので、真ん中付近のコースだったとはいえ、ひと振りで仕留めたところが見事でした。

 投手陣の粘りも見えましたし、才木投手は力のあるボールを投げられていました。例えば五回1死二、三塁では牧選手に対し、内角の真っすぐを2球続けてカウント1-1。3球目の内角を狙った真っすぐは、やや真ん中にいきましたが、ここで空振りを取れて4球目のフォークで空振り三振でした。逆球とまではいかないですが、狙い通りではなかった3球目でストライクを取れたのは牧選手のミスではなく、才木投手のボールが上回ったということでしょう。さすがの投球でした。

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