阪急阪神HDの角和夫前会長が死去 同社が発表 岡田監督招聘を主導 23年にリーグ制覇&日本一達成 昨年末、健康上の理由で退任
阪急阪神ホールディングスの前会長・角和夫氏が死去したことが7日、明らかになった。4月26日に自宅で逝去し、葬儀・告別式は既に執り行われたと同社が発表。76歳だった。後日、お別れの会が開催される予定だという。
角氏は阪急HDと阪神電気鉄道が経営統合して2006年に発足した阪急阪神HDの初代社長を務め、経営効率化を進めながらグループの収益力を高めてきた。2022年には阪神タイガースの監督として岡田彰布氏の招聘を主導し、18年ぶりのリーグ制覇、38年ぶりの日本一を達成した。
昨年9月、デイリースポーツの取材に応じた際には「立派なものですよね。お願いしたかいがあったなと。期待通りの采配というか、野球理論というか、チームの運営のやり方とか、非常にいい」と岡田采配を絶賛。「少なくともこの2年間で礎は作ってもらった」と常勝軍団への成長を喜んでいた。
昨年12月、健康上の理由で会長を退任し、グループ最高経営責任者(CEO)と取締役も外れていた。
現、代表取締役社長兼グループCEO・嶋田泰夫氏はコメントを発表し「角和夫氏ご逝去に際し、謹んで哀悼の意を表します。角氏は、阪急電鉄に入社後、長きに亘り鉄道部門の第一線において輸送の安心・安全を支えてこられました。社長に就任後は、阪急ホールディングスの設立による純粋持株会社体制への移行、さらにそれに連なる形での阪神電気鉄道との経営統合、不動産事業やホテル事業の再編などを通じて、現在の当社グループの根幹を作り上げられました。
また、大阪梅田ツインタワーズやグランフロント大阪・グラングリーン大阪等、大阪梅田を大きく変貌させる街づくりに取り組まれたほか、阪急西宮ガーデンズの開業なども手がけられ、当社グループの沿線の発展につながる幾多の功績を残されました。さらに、関西経済連合会の副会長として財界活動にも尽力され、大阪・関西万博を機に一層発展が期待される関西経済の新たな成長の礎を築かれましたが、これからというときに、その行く末を見届けることなく旅立たれたことは、誠に残念でなりません。
その遺志を継ぐ私たちは、当社グループの、そして地域社会の一層の発展に向け、邁進してまいる所存です。角氏のご生前のご指導に感謝申し上げますとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます」
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