阪神・佐藤輝 奪首弾!単独トップ8号3ランで68年ぶり巨人戦開幕4戦4勝 「力まず軽く」自己最多タイ月間7本目

 3回、3ランを放ち生還する佐藤輝(中央)=撮影・山口登
 3回、3ランを放つ佐藤輝(撮影・田中太一)
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 「阪神4-1巨人」(25日、甲子園球場)

 猛虎の勢いが止まらない。阪神は佐藤輝明内野手(26)が1点リードの三回1死一、二塁で、バックスクリーン左にリーグ単独トップの8号3ランを放った。自身最多タイとなる月間7本目のアーチで、チームを今季最長の5連勝に導いた。今季初となる甲子園での伝統の一戦を制し、1957年以来68年ぶりとなる巨人戦開幕4戦4勝で単独首位に浮上した。

 上がりすぎたようにも見えた白球が風にも乗り、グングン伸びる。佐藤輝が放った大飛球は、スタンドをどよめきから大歓声に変えた。

 「(風が)フォローだったんでね。いくかなと思いましたけど。いい方向、いい角度で飛んでくれたと思います。最高の形になって良かった」

 甲子園を熱狂の渦に巻き込んだのは1-0で迎えた三回だ。1死一、二塁の好機で巨人・赤星の変化球を捉えた。高々と舞い上がった打球は、センターバックスクリーン左に突き刺さる3ラン。リーグ単独トップの8号となったが「まだまだ先は長いんで、特に何も考えてないです」。表情を変えることなく、ゆっくりとダイヤモンドを一周した。

 快音が止まらない。この一発が月間7本目のホームランとなった。これは22年4月、23年9月に次ぐ自己最多タイの数字だ。「力まず軽くという気持ちでいけているのが、結果につながってるのかなと思います」と好調の要因を語った佐藤輝。打点もリーグトップタイとなり、打撃2冠と抜群の存在感を放っている。

 レジェンドの目にも留まっている。今季初めて甲子園での伝統の一戦となったこの日は「Tigers Legends Day」と銘打たれ、試合前には掛布雅之OB会長、田淵幸一氏、江夏豊氏による、ファーストピッチセレモニーが行われた。通算474本塁打を誇る、アーチストの田淵氏は「今年はひと味違うよね。やっぱりファンが期待して、『頼むよ』ってところで打つのがミスタータイガースになる条件」と背番号8に熱い視線を送っていた。

 今年は球団創設90周年のメモリアルイヤー。幼少期からファンであり、今では中心として活躍する阪神は、佐藤輝の人生そのものだ。「ちっちゃい頃から見ていて憧れもあった。強いタイガースであり続けられるようにしたい」。節目の年の開幕を前に、決意を語っていた。

 豪快な一振りもあり、チームは今季最長の5連勝で首位に浮上。「僕は結果を出すだけ。もちろんそういうところ(チームの顔)を目指してやっていますし、できることはやりたい」。強い自覚を持った男が、ミスタータイガースへの階段を駆け上がっていく。

 ◆68年ぶり!巨人戦開幕4戦4勝!! 阪神の巨人戦開幕4戦4勝は1957年以来で68年ぶり。この年のシーズンは4月21日、甲子園での巨人とのダブルヘッダーで連勝。この時は18日に心不全のため90歳で亡くなった阪神OB・小山正明さんがリリーフで連投。1日2試合登板で貢献した後、後楽園での5月1、2日の巨人戦でチームは連勝している。なお、最終順位は巨人=1位、阪神=2位だった。また開幕4連勝は、第1戦で引き分けた後、第2戦から5連勝した03年以来。

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