【井川慶氏の眼】阪神・デュプランティエに踏ん張ってもらいたかった羽月との対戦 感じた反省点と今後への期待

 「阪神0-3広島」(19日、甲子園球場)

 阪神が完封負けで連敗。守備のミスも絡み、5回3失点(自責0)で初黒星の先発ジョン・デュプランティエ投手について、元阪神エースでデイリースポーツ評論家の井川慶氏は「考えて工夫している」と今後に期待した。

  ◇  ◇

 デュプランティエ投手は、降雨ノーゲームとなった10日のヤクルトとの対戦より良かったと思います。左打者に対して、カットボールがやや外に抜けがちだったのは少し気になりましたが、ここはどう考えるかですね。

 もう少し内角に投げられればというのはありますが、抜けても大きく外れてボールになっていたわけではなく、カウントは取れていました。バッテリーである程度抜けることを想定しているのであれば、大きな課題にはならないのかなと。

 悔やまれたのは、ミスが絡んだピンチとはいえ二回の羽月選手に許した2点適時打の場面です。打たれた真っすぐも完全に捉えられたわけではなかったですが、1ボール2ストライクと有利な状況だったことが一つ。また、常にレギュラーの主軸ではない打者に対し、ローテ投手であれば、ということを考えても踏ん張りたい場面でした。

 ただそういった反省点もあった中で、例えば投球フォームでは始動の際に前回に比べて左足を少し引く動きが見えました。反動を付けたいのか、リズムを意識してのことかは分かりませんが、考えて工夫していることの表れでもあり、今後に期待したいと思います。

 打線はややチグハグさはありましたが、誰が悪いというのはなく、またかみ合ってくると思います。20日にプロ初先発の伊原投手は、リリーフでできていた投球ができれば、十分に勝つチャンスはあるので楽しみです。

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