阪神・工藤のこん身の1球に聖地の虎党から大歓声 捕手の坂本はガッツポーズ 連続四球からの2死三塁をカットボールで空振り三振

 9回を投げ終え、ベンチで安堵(あんど)する工藤。手前は岡留(撮影・中田匡峻)
 9回、5番手で登板する工藤(撮影・西田忠信)
 9回を投げ終え、木浪(左)とタッチを交わす工藤(撮影・中田匡峻)
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 「阪神2-3中日」(12日、甲子園球場)

 1-3の九回に5番手でマウンドに上がった新人の工藤が、制球に苦しみながらも相手に追加点を与えなかった。

 先頭の代打・ブライト、岡林に連続四球で無死一、二塁のピンチ。マウンドに安藤コーチがかけつけた。続く板山に対しても3ボールと先行し、スタンドがどよめいた。

 それでもここから内角直球で3-1とすると逆に歓声。5球目の154キロで二ゴロ併殺に仕留めると歓声が起こった。

 なおも2死三塁で、駿太を最後はカウント2-2からのカットボールで空振り三振に仕留めた。

 その瞬間、捕手の坂本はガッツポーズ。本拠地の阪神ファンが大歓声を送ると、工藤は感極まったような表情を見せた。

 工藤は前戦の9日・ヤクルト戦で3点リードの六回無死二、三塁でリリーフ。難しい場面ではあったが2暴投で得点を奪われるなど1/3回2失点(自責点1)でプロ初黒星を喫していた。

 この日はいきなりの連続四球で立ちこめた暗雲を何とか振り払った工藤に、ファンが万雷の拍手を送った。

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