阪神育成ドラ1工藤 東北を元気づける 震災当時9歳で2週間停電 「東北人として」頑張る姿見せる
育成ドラフト1位から支配下登録された阪神・工藤泰成投手(23)=四国ILp徳島=が10日、東北を元気づける活躍を誓った。東日本大震災から14年。秋田出身の剛腕は故郷へ思いをはせた。
「津波に遭った地域だけじゃなくて、東北全体で頑張ろうという形で震災の時もやってきた。東北人として頑張ってる姿を見せて、まだ復興されていない地域もあるので、そういう方々に元気を送りたいと思います」
当時9歳だったが、記憶は色濃く残っている。小学校からの下校前に震災が発生。津波の被害はなく家屋の倒壊も免れたが、実家は停電が約2週間続いた。「すごく寒かった。食料はどこのスーパーでも買えませんでした」。ろうそくや反射式ストーブで暖を取り、家族で鍋を囲んだという。
野球を始めたのは震災後。大学進学から秋田を離れたが、「3・11」を忘れるはずがない。「何年たっても、実際に津波の被害に遭われた知り合いもいるので思い出します」。当面の目標は開幕1軍。東北魂を宿し、マウンドに立ち続ける。
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