阪神・木浪 開幕ショート当確猛打ショー 藤本総合コーチ「誰にも文句言わせない姿と結果」実戦5試合10の5

 「オープン戦、楽天7-7阪神」(22日、金武町ベースボールスタジアム)

 サングラス焼けで強調された目が、試合後は少しだけ柔らかく映った。オープン戦初戦の1打席目。阪神・木浪は「とにかく集中した」と言った。極限まで重圧をかけた中で、「収穫」を手にした初安打。3安打とサバイバルにもさせなかった結果で、早くも開幕ショートに当確ランプをともした。

 「振りにいった1球を仕留めることができた。あそこに強い打球を打つというのが、オフからやってきたことの1つだったので、よかったです」

 積極打法が奏功した。二回、1死走者なしで迎えた初打席。右腕・松井に対し1-1からの3球目、内角低めの直球に反応した。腰を引くことなく、膝元まで呼び込んでから強振した打球が、鋭くライナー性の軌道で左翼線を抜ける。オフに下半身主導の打撃フォームを模索。徹底的に振り込んで土台を作った。

 続く三回に則本から右前打を放つと、六回には鈴木翔から左前打で3安打。対外試合初戦となった15日の楽天戦(宜野座)でも、1打席目に内から右越えにソロ本塁打を放った。紅白戦を含めこれで実戦5試合で10打数5安打。確かな手応えを残しつつも「今日は今日。しっかりまた練習して、次につなげられるようにしたい」と前を向く。

 17日の全体練習後。サブグラウンドで小幡、山田ら遊撃を争うライバルと特守を受けた。「木浪、もういいぞ」と田中内野守備走塁コーチの声掛けにも、「まだ大丈夫です。打ってください」と譲らず若い2人と最後まで白球を追った。藤本総合コーチも「さすがだと思った。誰にも文句を言わせない姿と結果で周りを認めさせている」と感服。評価は揺るがない。

 昨季は左肩甲骨骨折の影響もあり、打率・214と不振を極めた。再起を誓い不退転の覚悟で1打席、1球に懸ける日々を過ごす春。沖縄で真っ黒に日焼けした顔に、油断も慢心も見えない。「全て準備。練習の時から準備を怠らないことが大事になる」と木浪。遊撃はオレだ-を体現した3安打。まだ譲らない。世代交代にはまだ早い。

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