【佐藤義則氏の眼】阪神・村上 新球スライダー生かすため真っすぐの質向上を  

 「阪神春季キャンプ」(13日、宜野座)

 阪神・村上頌樹投手(26)が13日、ブルペンでの投球で打者相手に〝新スライダー〟を投じた。打席に立った近本にも好印象を与えるボールでピッチングの幅を広げる。デイリースポーツ評論家の佐藤義則氏は「大きな武器になる」と期待しつつ「投球の基本」にも触れ課題を指摘した。

  ◇  ◇

 村上の変化球といえば主にカットボール、フォーク、カーブだが、そこにスライダーが加われば大きな武器になる。

 カットボールは低めに投げ切れればいいが、高めに行くと、真っすぐとそれほどスピードが変わらない分、打者はタイミングを合わせやすく、危険な球になる。カーブも緩い球だけに相手に慣れられると簡単に打たれてしまうので、それほど多くは投げられない。

 その点、スピードもそこそこありながら、曲がりも大きいスライダーは相手のタイミングを外しやすく、カウントを稼げるだけでなく、勝負球にも使える。昨季の才木もスライダーを加えたことで投球の幅が広がり、飛躍的な成長を遂げた。

 今キャンプ、ブルペンでの村上は、球自体は勢いがあるが、捕手の構えたミットよりボール1個から1個半ほど高い。下半身が粘り切れず、左足の着地が早いため、重心が高くなっているからだ。球が高いのは昨季からの課題であり、早い回で打たれる一因にもなった。新球スライダーをより生かすためにも、投球の基本である真っすぐの質を上げていくことが重要だ。

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