【西山秀二氏の眼】阪神の左翼争い 一歩リードは前川 昨年の経験を踏まえ力を付けている

 「阪神紅白戦、白組1-5紅組」(8日、バイトするならエントリー宜野座スタジアム)

 阪神が今キャンプ初めての紅白戦。1軍実績豊富な野手陣が順調な調整ぶりを示すなか、左翼争いが激しさを増している。野口、井坪が適時打を放てば、島田は途中出場で2打数2安打。デイリースポーツ評論家の西山秀二氏は前川右京外野手を「一歩リード」と評価。昨季からさらなる上昇を感じ取っていた。

  ◇  ◇

 紅白戦を通して感じたのは、昨年までのレギュラークラスの選手と、あまり1軍で出番のなかった選手との差が大きいというところだ。ここの差が埋まってこないと、チーム全体の層の厚みにはつながらない。ただ裏を返すと、レギュラークラスの選手がこの時期からしっかりと調整してきているということでもあり、ケガなく1年間戦えれば、いい結果が付いてくるチームであるというのを改めて感じた。

 その中で、レフトの争いに目を移すと、一歩リードしているのは前川かなという印象だ。2打席目の安打はもちろん、1打席目は自分の形を崩されることなく打ちにいってのファウルで粘り、結果的にフォアボールで出塁と内容も良かった。練習を見ていても感じたが、昨年の経験を踏まえて力を付けている。

 そこに続くところで、勝負できるかなというのは野口だろう。この日の結果も含めて、しっかりとした形で打てているし、長打が魅力だ。仮にレギュラーをつかむことになれば、我慢して使ってもらいたいというものを見せている。もちろん、来日1年目で未知数なところもあるが、ヘルナンデスも候補には入ってくると思う。

 先に触れたように、レギュラークラスが安定して戦えるかが重要となるが、他の選手の中でラッキーボーイというか、シーズンの中で一気に伸びる選手というのも出てきてもらいたい。前川や野口、ヘルナンデスだけでなく、井上らにも期待したいし、皆が「オレを使ってくれ」という気持ちで競争して、結果を残していくことで、チーム全体のレベルアップにもつながってくるはずだ。

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