【糸井嘉男氏の眼】エンジンかかってきた阪神の中軸 甲子園100周年にふさわしい勝利
「阪神5-1巨人」(30日、甲子園球場)
阪神は六回に大山悠輔内野手が2試合連続9号3ラン、八回には森下翔太外野手が8号ソロを放つなど5連勝で快勝。デイリースポーツ評論家の糸井嘉男氏は「打線全体の調子がいい」と指摘した。
◇ ◇
完璧な一打でした。大山選手の六回の3ランは、これ以上にないシチュエーションで打ったホームランでした。
12試合連続安打となった大山選手ですが左足の上げ方に変化が見られます。足を上げる高さが小さくなっています。試行錯誤を繰り返しながら、今の自分に合った打ち方を見つけたのでしょう。
五回の中前打も見事でした。ボールは内角へのツーシーム気味に変化するボール。巨人先発・山崎伊投手の得意とする球種のひとつで、そのボールで右打者を抑えてきました。右打者泣かせとも言えます。それにバットを内側から出すイメージで打ち返しました。
そして森下選手も八回にソロ本塁打、テルちゃんもマルチ安打。前半戦に比べ間違いなくクリーンアップを中心に打線全体の調子がいい。エンジンがかかってきました。大事なのは好調な状態を、どれだけ長く維持していけるかです。
8月1日に開場100周年となる甲子園でのメモリアルカード初戦。甲子園球場は美しく見えました。歴史の節目を迎えるのにふさわしい勝利だったと思います。