阪神・ノイジー 九回決めた決勝打「最高でした」六回守備交代からマルチ

 「DeNA3-4阪神」(10日、横浜スタジアム)

 途中出場の阪神助っ人が一振りで勝負を決めた。シェルドン・ノイジー外野手(29)が価値ある勝ち越し適時打。レフトスタンドから降り注ぐ大歓声を一身に浴びて、「心の中は最高でした。この勢いに乗って連勝したいと思います」と殊勲の一撃に胸を張った。

 九回1死一、三塁で巡ってきた2打席目だ。「自分の仕事をしよう」と集中力を高めた。「一番ダメなのがダブルプレー。とにかく球を上げようと打席に立ちました」。森原の内角直球をとらえると、するどい打球が三遊間を破る。誇らしげにベンチを指さしてチームメートと歓喜を共有し、両手を打ち鳴らした。

 六回から守備で途中出場だったが、「先発じゃない以上、自分で考える時間があったので良かった」と前向きにとらえた。七回1死では右前に落ちる二塁打をマーク。4月5日・ヤクルト戦で放った1号アーチ以来となる長打となった。

 昨季は白木のバットを使用したが、来日2年目は「好きなんだ」という白黒ツートーンのカラーリングを選んだ。見た目の変化だけでなく、ハーフインチ(約2・5センチ)短くして、「こっちの方が振りやすい」と好感触。この日もお気に入りの相棒で、虎党に勝利をもたらした。

 横浜遠征には妻子も帯同。試合後の取材中には愛息が寄り添った。「小さなヒーローに見せられて良かったよ」。家族愛にあふれる背番号7が戦いを終えて、パパの顔に戻っていた。

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