阪神 前川、小幡、森下が…1イニング4失策、一挙6失点逆転負け 岡田監督「すごいこと起きるなあ」 OP戦7戦全敗

 北村の打球をトンネルし勝ち越し点を許す小幡(撮影・立川洋一郎)
 8回、増田の邪飛を落球する前川(撮影・北村雅宏)
 8回、浜田のフライを落球する森下(撮影・北村雅宏)
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 「オープン戦、阪神5-6ヤクルト」(8日、甲子園球場)

 阪神は5点リードの八回に1イニング4失策の“守乱”で逆転負けを喫した。オープン戦7戦全敗は2018年を更新する球団ワースト。岡田彰布監督(66)は「なんにも言わん方が気が引き締まるんちゃうか」とチームに自覚を促し、9日・ヤクルト戦(甲子園)で初勝利を目指す。

 聖地で信じがたい光景が繰り広げられた。5-0で迎えた八回。オープン戦初勝利に手が届きかけた直後、勝敗の行方は暗転した。2死から4失策が絡んで一挙6失点。オープン戦4度目となる逆転負けを喫した。

 「初めてやな俺も。1イニング4失策って。2アウトからやろ。すごいことが起きるなあ。こんなんなあ、普通は起きひんけどなあ」

 百戦錬磨の岡田監督も開口一番、苦笑いで振り返るしかなかった。

 八回のマウンドには“スペードのエース”桐敷が5番手として上がった。2死一塁で迎えた増田の打席。カウント2-2からの7球目だった。右翼ファウルグラウンドに上がった飛球を前川が落球。浜風で打球が押し戻され、目測を誤った。

 3アウトの機会を逸した1プレーから失策の連鎖が始まった。桐敷は増田と北村拓に連続四球を与え、2死満塁のピンチを背負う。西田を遊ゴロに打ち取ったが、小幡が二塁へ悪送球。2死一、三塁から浜田が左中間に放った飛球を森下がグラブに当てながら落球した。2連続適時エラーで4失点。さらに2死一、三塁から代打・内山に同点適時打を許すと、北村恵の遊ゴロを小幡がバウンドに合わせられず後逸。1イニングで2個目となる失策を犯し、ついに5点差を逆転された。

 木浪から遊撃の定位置奪取を目指す小幡にとっては痛恨の2失策。「送球は少し引っかけてしまった。(2個目の失策は)体が開いていたと思うので何とか体でしっかり止めないと。練習あるのみだと思います」と力なく反省を口にした。

 オープン戦7戦全敗は、シーズン最下位に終わった2018年金本政権を更新する球団ワースト記録となった。日本一王者らしからぬ戦いが続くが、岡田監督は落ち着き払っていた。「なんにも言わん方が気が引き締まるんちゃうか。ごじゃごじゃ言わん方が」と笑みを浮かべ、あえて厳しい言葉をのみ込んだ。

 本来なら外野を担う小野寺や植田に打席数を与えるため教育リーグに送ったことを挙げ、「シーズンでは、そんなメンバー代えへんからのお。今日は外野がおらんかったからなあ」と慣れない位置を守った森下、前川を責めることもなかった。1軍メンバーの絞り込みは来週以降と語っており、まだ見極めの局面にある。目を覆うような“守乱劇”も全てが連覇への糧となる。

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