阪神・前川&井上 OP戦初安打 開幕左翼へ猛アピール田中将撃ち 岡田監督は井上に注文「速い真っすぐ対応して」

 2回、右前打を放つ前川(撮影・中田匡峻)
 7回、レフトオーバーの適時二塁打を放つ井上(撮影・立川洋一郎)
 5回、渡辺佳の打球をファンブルし生還を許す前川
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 「オープン戦、阪神2-5楽天」(6日、甲子園球場)

 望みをつなぐ快音を響かせた。阪神・井上が実戦初安打を含むマルチ安打を記録すれば、前川もオープン戦初安打。左翼のレギュラーを争う若虎がアピール合戦だ。

 ともに田中将を攻略した。二回1死二塁。まず前川は低めのスプリットを完璧に捉えた。「うまく芯で打てた」。ライナーで一、二塁間を破る右前打。13打席目でのオープン戦初安打となった。

 井上も負けていない。渡辺の犠飛を挟んだ2死一塁で外角高めの直球を振り抜いた。鋭いライナーを打ち返し、右腕が頭上へ差し出したグラブの横を抜ける中前打。今年の実戦19打席目での初ヒットだった。

 七回1死二塁ではターリーの浮いたチェンジアップを捉え、大飛球を左翼フェンス手前まで運ぶ適時二塁打。「練習から試合をイメージしてやっていたので。いい結果になって良かった」。試合後は約30分の特打を行い、次戦へ準備を整えた。

 崖っぷちで耐えた。2、3日は札幌遠征に帯同せず、2軍の教育リーグ・広島戦(由宇)に参加。5日から1軍に再合流し、与えられたチャンスで結果を残した。岡田監督は井上を10日のオープン戦・巨人戦(甲子園)まで見極める方針を明かし、「もうちょっとなあ、速い真っすぐに対応してほしい」と課題を挙げてさらなる奮起を促した。

 外野は中堅の近本に続き、右翼のレギュラーも森下が確定。残りは1枠だが、地に足を着けて日々を過ごす。井上は「自分のことができてないのに人のことを気にすると、(自分のことが)おろそかになってしまう」と冷静に話した。前川は五回1死二塁で左前打をファンブルして走者の生還を許した失策を反省しつつ、「ちゃんと準備をして、それ(結果)までの過程をしっかりしたい」。開幕左翼の座を目指し、目の前の試合に全力を尽くす。

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