【井川慶氏の眼】包囲網を乗り越えられる阪神の投手陣の厚み

 「阪神春季キャンプ」(27日、宜野座)

 阪神が27日、1軍宜野座キャンプを打ち上げた。デイリースポーツ評論家の井川慶氏(44)はキャンプを振り返って「投手陣を見ても改めて層の厚みを感じた」と総括した。

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 この日でキャンプは打ち上げとなりましたが、最終クールを見た印象としては、とにかくみんなが、やるべきことをやっている感じを受けました。ダラダラすることなく、でもピリピリしているわけでもない。一人一人がしっかりと、シーズンでやっていくために必要なことを、淡々とやっているように映りました。

 投手陣を見ても改めて層の厚みを感じます。他球団の試合も見させてもらいましたが、阪神には日本一の戦力がそのまま残っている強みがある。その上で、昨年からの上積みもある。新加入のゲラ投手がしっかりと働ければ、よりチームとしての強さが増しますし、岡留投手も台頭してきた。大きなケガ人がいるわけでもないので、開幕の時の構成をどうするか。岡田監督としては選ぶのが大変なぐらいじゃないでしょうか。

 先発陣も充実していますが、当然、他球団はそこを崩しにくるわけで、しっかりと研究してくるでしょう。ただ例えば大竹投手はセ・リーグ2年目になるので、より相手打者のことが分かるというメリットもある。研究されたとしても、それを上回ることは可能です。

 上積みの部分では、昨年、本来のできではなかったであろう西勇投手や青柳投手が、普段通りの力を出せればそれもプラス材料。いずれにせよ、他球団の包囲網をいかに乗り越えていけるかが楽しみなポイントであり、十分に勝ち抜けるだけの選手がそろっていることは間違いないです。

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