阪神からドラフト１位指名を受けた下村海翔投手（２１）＝青学大＝が５日、都内でドラフト指名後初の対外試合に登板した。五回から登板し、３回１安打無四球無失点。「フォークで三振を取ること」をテーマに、３奪三振中２つをフォークで奪い、好感触を示した。日本シリーズでの印象的な場面に第５戦の森下の逆転三塁打を挙げ、ドラフト指名直後にはエールをもらっていたことも明かした。

　“虎初登板”で確かな手応えを得た。下村がドラフト指名後初の対外試合でレベルアップした姿を見せた。

　「テンポよく抑えられたのでよかった。きょうのテーマはフォークで三振を取ろうと。いつもカットボール頼りなんですけど、きょうはフォークで三振を多く取れた」

　武器のカットボール以外でも勝負できる球種があればと考え、秋季リーグ戦後から着手。「深く握って落とそうとしていたんですけど、小さく速くっていうイメージでやってみたら安定して、低めに集められやすくなった」とイメージを変えたことが奏功した。

　この日は３つ中２つの三振がフォーク。「少しは進歩があった」と手応えを示し、「プロみたいなレベルの高い相手には勝負できる球種が必要」と意識の高さを見せた。

　日本シリーズも毎試合チェック。印象的な場面には第５戦、森下の逆転三塁打を挙げた。東都大学リーグで対戦経験のある森下からはドラフト指名直後にインスタのＤＭで「ドラ１おめでとう！待ってるぞ～頑張ろうな」とエールも届いた。

　「深くしゃべったことはないんですけど、不安な気持ちもあったので、森下さんの方から連絡くださってすごい楽になったっていうか、優しい方だなって」。“先輩”の優しさにほっとした様子。今月は明治神宮大会も控える。さらなる成長を遂げ、プロの世界に飛び込む。

　◆下村　海翔（しもむら・かいと）２００２年３月２７日生まれ、２１歳。兵庫県西宮市出身。１７４センチ、７３キロ。右投げ右打ち。投手。小学３年時に甲武ライオンズで野球を始め、甲武中では宝塚ボーイズに所属。九州国際大付では１年秋からベンチ入り。青学大では１年秋から登板。２３年の日米大学野球でＭＶＰ。今年度ドラフトで阪神から１位指名を受ける。好きな有名人は、ＹｏｕＴｕｂｅｒのサワヤン、齋藤飛鳥。