阪神・中野 堅首打!セ界一161H 岡林と“直接対決”ともに1安打「先に打たれたんで」
「阪神タイガース2-7中日ドラゴンズ」(27日、甲子園球場)
最多安打を争う2人の直接対決で阪神・中野拓夢内野手(27)は一歩も引かなかった。まずは中野を1本差で追う岡林が二回に右前適時打を放った。自身の横を抜けていく打球で肩を並べられ、闘争心がかき立てられた。
「先に打たれたんで何とか打ちたいという気持ちはあった」。先頭の六回、メヒアが投じた151キロの直球を逆らわず左前にはじき返した。力みもあって内野ゴロなどに終わった2打席の反省を生かし、自身の打撃を取り戻した。「ボールを内側に入れていきながら、逆方向に打とうという意識」で結果を出した。
し烈なタイトル争いのさなか、5試合連続安打で着実に数字を積み上げた。「お互いに打つ、打たないで『意識はしない』と言ってもしていると思う」。はっきりと口にする姿は、重圧と向き合えている証しでもある。
聖地の後押しもあった。岡林が凡退するたびに虎党から大歓声が上がった。九回には中野が自ら岡林の二ゴロをさばいた。残り4試合。タイトルに値する打撃を積み重ねていくだけだ。