阪神・湯浅 左脇腹痛…昇格一気に遠のく 1回2K無失点も「それどころじゃない」

 9回を三者凡退で抑えた湯浅だったが…
 ベンチに戻る湯浅(右)
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 「ウエスタン、阪神タイガース2-6広島東洋カープ」(30日、レクザムボールパーク丸亀)

 右前腕のコンディショニング不良で2軍調整中の阪神・湯浅京己投手が、九回に登板した。29日・広島戦からの2試合連続のマウンドで、1回無安打無失点で2奪三振。連投テストで“満点回答”を出したかに見えたが、投球中に左脇腹を痛めたことを岡田監督が明かし、近づいたはずの1軍昇格が一気に遠のいた。

 悲劇の前に見せたパフォーマンスは圧巻だった。前夜に続いて任されたのは九回。まず先頭の韮沢は右飛で仕留めた。続く名原を三球三振で斬ると、中村貴にはフォーク3連投での三球三振。最速149キロを計測して、わずか8球で仕事を終えた。

 29日は1回1安打無失点で2奪三振。2アウトから浴びた二塁打を反省したが、この日はきっちり三者凡退で抑えた。虎党から万雷の拍手を浴びて、ベンチへ戻った湯浅。試合後には文句ない登板内容を振り返ることなく、「それどころじゃないんで…」とだけ言い残して、足早にバスへ乗り込んだ。その後、指揮官の報告で負傷が判明。ひと言には“残酷な真実”が隠されていた。

 「何事も前腕に起こらなければ、それでいいんじゃないですか」-。そう願って臨んだ丸亀2連戦を、背番号65は最悪の形で終えることになった。

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