阪神・前川またサイ・ヤング右腕撃ち 「始動を早めに」バウアーKO打 3番なら打率・425

 8回、二塁打を放つ前川
 8回、バウアー(手前)から二塁打を放ち駆け出す前川
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 「阪神5-4DeNA」(12日、甲子園球場)

 一度じゃ感情を抑えきれない。2度、喜びをかみしめるように大きく手を叩いた。サイ・ヤング賞右腕を撃破する一打。相手も認める実力を、阪神・前川右京外野手(20)がまたしても発揮した。

 「良い流れで来てたので、何とか出たいなっていう気持ちでいって、できたんで良かったです」

 甲子園の興奮が冷めやらぬ中、打席へ向かった。ドラフト1位・森下の同点2ランが飛び出した直後の八回1死。バウアーと対峙(たいじ)した。直球に詰まらされて遊飛に打ち取られた1打席目から、「ちょっと始動を早めに取ってました」と修正。1ストライクから外角チェンジアップを捉えて右中間二塁打をマークし、右腕をマウンドから引きずり降ろした。

 前回対戦した6月25日のDeNA戦(横浜)でも、第3打席に右前適時打を記録。バウアーからは印象に残った対戦相手として名前を挙げられ、「打席内でも落ち着いていて、自信を持っていた。いいスイングをしている」と、高卒2年目らしからぬ立ち居振る舞いを見いだされていた。

 先輩に負けじと存在感を放った。この日のヒーロー・森下が入団する以前には、「そんな簡単にやられたらダメなので、負けてられないです」と同じ外野のポジションを争う相手として闘志をむき出しにしていたこともある。すっかり仲の良いチームメートとなった今、若き2人が虎の未来を明るく照らした。

 7月6日・広島戦(マツダ)以来となる4試合ぶりの先発出場となったが、3番に座れば40打数17安打の打率・425と主軸として頼もしい数字を残している。チームとしても劇的な勝利を飾り「本当に大きい」と納得顔。成長まっただ中の20歳が、さらなる躍進を遂げる。

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