阪神・佐藤輝“祖父母孝行”走者一掃V三塁打 「目の前で打つことができて良かった」 好相性の仙台で

 3回、田中将(18)から走者一掃の先制適時三塁打を放つ佐藤輝(撮影・立川洋一郎)
 スタンドから見守る佐藤輝の祖父母・勲さん(左)と美智恵さん(撮影・西岡正)
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 「楽天3-11阪神」(7日、楽天モバイルパーク) 

 スタンドで見守った祖父母、そして虎党に快打を届けた。阪神・佐藤輝明内野手(24)が、三回1死満塁で走者一掃の右中間適時三塁打。五回にも2打席連続の三塁打を放ち、14安打11得点の大勝を呼び込んだ。打線を大幅に組み替えた中、自身初の1試合2三塁打で中軸の面目躍如。チームは再び貯金を最多タイの18とし、2位・DeNAとのゲーム差も今季最大の6・5に広がった。

 大好きな仙台、そして宮城県村田町から来てくれた祖父母の見守る中で佐藤輝が打って、走って大活躍だ。2年前と同じ田中将を攻略してのヒーローインタビュー。「(祖父母の)目の前で打つことができて良かった」。最高の祖父母孝行だ。

 両軍無得点の三回に試合を動かした。1死満塁という絶好機で迎えた第2打席。「積極的に行こう」と心がけ、1ストライクから田中将が投じた149キロ外角低め直球を完璧に捉えた。打球は右中間を越える走者一掃3点適時三塁打となり、バックネット裏から見守る祖父母も大喜びだ。

 3点リードの五回1死走者なしでは、1-2から田中将が投じた141キロスプリットを右中間にはじき返し、快足を飛ばして三塁に到達。「一生懸命走りました」。1試合2三塁打はプロ初となった。

 21年6月12日の同戦で、同球場で田中将から右翼席へ本塁打を突き刺した佐藤輝。対戦成績は9打数4安打の打率・444、4打点、1本塁打。マー君キラーぶりを発揮する。

 試合前時点で6月の月間成績は5試合の出場で、20打数2安打の打率・100と成績が落ち込んでいた。復調の兆しを見せた2本の長打。祖父の勲さん(84)は「ちょっと調子が下向きだったから、これをきっかけに上がっていってほしい」と心から願っている。

 球場外でも祖父母孝行していた。勲さんには菓子や茶をプレゼントし、祖母・美智恵さん(84)には花を贈る粋な男だ。自身が幼い頃から祖父母の家から送られた宮城県のブランド米「ひとめぼれ」を食し、時には「カニを食べたい」と連絡して送ってもらったこともあった。プロ野球選手になった今、自分から感謝の行動を取れる大人になった。

 宮城は佐藤輝が野球を好きになった原点の地だ。岡田阪神が誕生した04年、祖父とキャッチボールを始め、小学生になると敷地内のテニスコートでキャッチボールや打撃練習をすることが毎年恒例行事。「練習し出したら止まらない。飯を食うのも忘れて」と勲さんは笑い飛ばす。

 決勝打を見届けたが、勲さんは「願わくばオーバーフェンスが見たいね。明日もあるから」と一発が見たい。佐藤輝も「明日もしっかり勝って」と必勝を誓った。楽天との最終戦。大好きなおじいちゃんのために、豪快な本塁打をかっ飛ばす。

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