阪神・青柳 CS初白星 左6人先発も動じず 先制起爆安打も「矢野監督の野球」体現

 5回、右前打を放つ青柳(撮影・堀内翔)
 DeNA打線を相手に力投する青柳(撮影・西岡正)
 5回、先制に沸く青柳ら阪神ナイン(撮影・飯室逸平)
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 「セCSファーストS・第1戦、DeNA0-2阪神」(8日、横浜スタジアム)

 真っ青のスタンドが重圧感を醸し出す。高鳴る鼓動を抑えつつ、腕を振った。重責を乗り越え、手にしたCS初白星。阪神・青柳晃洋投手(28)は、すがすがしく笑った。

 「誠志郎がしっかり工夫してくれた。全体的にストライクを取るコントロールはあったので、何とかゼロで抑えられました」

 今季、3勝1敗という成績ながら、対セ・リーグ球団ワーストの防御率3・18&3被弾と苦しめられたDeNA。この日も左打者6人を先発に連ねるなど“青柳対策”を講じてきたが、動じなかった。

 初回は1死から、今季の対戦打率3割と相性の悪い神里に右前打を献上。それでも続く佐野を「有効的に使える球になった」と今春キャンプから磨いてきたカットボールで一ゴロ併殺に仕留めた。2-0の五回は、2死二塁と初めて得点圏に走者を背負ったが、代打・戸柱を一ゴロに。6回4安打無失点の好投で救援陣につないだ。

 過去のCSは通算3試合に登板し、0勝1敗、防御率5・00。いずれも5回を持たずに降板していたが、この日は大黒柱の真骨頂を発揮。矢野監督も「(勝因は)間違いなく1番はヤギ(青柳)」と感謝。五回に先制点の起点となる安打を放った右腕に「アイツは一生懸命のレベルが高い選手なんで、そういう必死さがつながった」と賛辞を惜しまない。

 2軍監督時代から指揮官に支えられ、心技ともに磨いてきた。制球難の克服へ教わった「7、8割で質の高い球を投げる」意識、「送球が苦手な子たちのモデルに」と編み出したワンバウンド送球。投手3冠の礎だ。

 崖っぷちからであっても、つかみ取ったCSの舞台。開幕前、青柳は言った。「終わってみれば、矢野監督の野球って良かったな、素晴らしかったなと、みんなが分かってくれるようなシーズンにしたい」。体現したのは、矢野監督のもとで成長を遂げた虎のエースだ。

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