「なぜ捕手を代えたのか」巨人・中田の決勝弾は阪神側の疑心暗鬼が原因?高代氏が疑問視

 「巨人3-2阪神」(17日、東京ドーム)

 巨人が中田、ポランコの一発攻勢で苦手の西勇を攻略し、逆転勝ちした。同投手からは今季29イニング目で初得点。デイリースポーツウェブ評論家の高代延博氏は「阪神はなぜ結果の出ている西勇-坂本のコンビではなく梅野を使ったのか」と先発捕手の起用法に疑問を呈した。

 ◇ ◇

 六回、中田に浴びた一発は西勇のコントロールミスだったが、阪神バッテリーの攻め方には少しばかり疑問を感じた。

 1-1の同点で一死走者なし。中田は1球目の内角シュートを強振し、ファウルになった。

 これを梅野は〝待たれている〟と思ったのか。2球目は外角に構えた。この直球が甘く入ったところを見事に捉えられ、左中間席まで運ばれた。

 二回の最初の打席では1球だけ外角にスライダーを投げていたため一瞬、「スライダーかな」とは思ったが、予想に反して直球だった。

 ミットの位置は外角のストライクゾーン内のように見えたが、ボール球を要求していたのか判然としない〝あいまい〟な位置だった。こういう時に制球ミスは起こりがちだが、案の定、中田にとっての絶好球となってしまった。

 投球時にバッテリー間で会話ができない以上、捕手はミットの位置でその意思を伝えるしかないんだけどね。 実はこの試合の阪神の先発メンバーを見て、なぜ捕手が坂本ではなく梅野なのか、そこにも疑問を感じていた。今年は西勇が先発した試合はいつも坂本がマスクをかぶり、巨人戦では失点がなく、確実に結果を出してきていたからだ。

 西勇の制球力を生かした横の揺さぶりで巨人打線を封じ込み、特に中田に対しては執拗なまでの内角攻めで、完全に抑え込んできた。それだけに梅野に代えた理由が分からない。

 梅野が悪いという意味ではなく、抜群だったコンビネーションを、わざわざ崩す必要があったのかということだ。

 坂本自身の調子が悪いのか。梅野の打力を生かしたかったのか。坂本とのコンビで〝そろそろ打たれるかもしれない〟という疑心暗鬼がそうさせたのか。

 その後、ポランコに浴びた3失点目となる本塁打も痛かった。真ん中低めのチェンジアップ。結局、1点差で負けたわけだからね。

 左打者に対しては内角を厳しく突く梅野だが、この日はそういう攻めはほとんど見られなかった。安全第一と考えたのかな。

 ポランコには1打席目に外角低めのシュートをたたかれ、右中間へ二塁打されている。西勇の調子自体が今ひとつだったというのもあるかもしれない。

 もっとも、この試合は失投を逃さずに打った中田を褒めるべきだろう。ファウルした初球の内角高めシュートは気になるはずだが、まったく体が開かず完璧に仕留めた。これが4番の仕事だね。

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