岡田彰布氏 阪神は「あわよくば」ではいけない 試合全体を見たプランニングを

 「阪神0-2西武」(31日、甲子園球場)

 阪神、オリックスで監督を歴任した本紙評論家・岡田彰布氏が31日、阪神-西武戦を解説した。阪神は今季13度目の零封負けで自力優勝の可能性が消滅。打てない中でも得点を奪うために、試合全体を見たプランニングの必要性を説いた。

   ◇  ◇   

 阪神は54試合目で13度目の零封負けを喫した。打者は初対戦の佐藤にタイミングが合わず、連打を期待できるような状況ではなかった。

 まして貧打に苦しんでいる。こういう状況だからこそ、点を取る確率を上げる策を考えてもらいたい。

 0-1の五回は無死から6番・糸原が死球。初めて先頭が出塁した。ここで続く小野寺には送りバントを指示してもらいたかった。

 1死二塁となっても、打順が下がっていくため得点が入る確率は低いだろう。だが、五回は最悪、点が入らなくても構わない。9番まで回すことができれば、六回は1番・近本から始まる。五回は『9番まで回すイニング』でいいのだ。

 結果として2死から坂本が四球を選んで六回は近本から始まったが、これはたまたまで、ベンチが立てた筋書き通りとはいえない。

 仮に8、9番の打球でイレギュラーや相手のミスが出て点が入れば、「ラッキー」として捉えればいい。

 野球は「あわよくば」ではいけない。ベンチは試合全体を見てプランニングをし、細かいことを積み重ねていくことで、得点を奪う確率は上がってくるはずだ。

 また、1点を追う七回1死からは3人連続で左の代打を送ったが、西武ベンチに左腕は佐々木1人だけしかおらず、勝ちパターンは平良、増田の右投手だ。

 3人連続代打を送るにしても、北條などを挟むなどして終盤に左の代打を1枚残しておく選択肢もあったと思う。

 5月は投手陣が月間防御率1・79ながら借金2で終えた。これは打線の得点力不足が大きく影響していると言わざるを得ない。打者それぞれが状態を上げることはもちろん重要なのだが、チームとして試合の進め方も考えてもらいたい。

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