【岡田彰布氏の眼】阪神には最後まで全力で勝ちに行く姿勢を見せてほしい
「阪神1-6楽天」(25日、甲子園球場)
阪神、オリックスで監督を歴任したデイリースポーツ評論家・岡田彰布氏が24日、阪神-楽天戦を解説した。
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阪神の選手起用に疑問を感じた。まず、先発には小野寺が入った。今季先発した5試合は全て相手先発が左腕の時で、楽天の先発・辛島対策で起用したのだろう。ただ、彼はまだ右投手も含めて対戦しながら経験を積んでいく段階の選手だ。
まして、辛島は普段対戦していない投手。ある程度経験を積んで、「トータルで見て左投手なら打てる」という中堅以上の選手を起用するのは理解できるが、まだ若い選手を“専門職”として起用するのは酷ではないか。
若手が左投手の時だけ起用されると、『結果を出さないと』と余計に重圧がかかる。首脳陣は期待しているから起用しているのだろうが、育てたいのならば、ある程度の期間は左右関係なく起用し続ける方がいいだろう。
もう1点は七回2死で、右腕・安楽に対して小野寺を打席に立たせた場面だ。
左腕対策で小野寺を起用したなら、なぜ右投手の場面で高山ら左打者を起用しないのか。これでは勝つための左腕対策として小野寺を先発させた意図が見えない。八回の守備から小野寺のところに入れた石井に2イニングを投げさせるためだったのだろうが、これでは試合を諦めたように映ってしまう。
七回は小野寺に左の代打を送って安打が出れば、斎藤にも代打を送って1点でも返しにいく。八回は石井、九回は別の投手で1イニングを確実に抑えにいく。八回2死一、二塁は原口を打席に立たせたが、最初に左右を考慮した起用で勝ちにいっているなら、右腕・宋家豪にも代打・糸井を起用すべきだろう。
七回の攻撃時は1-6で敗戦は濃厚だったが、選手や最下位でも応援してくれるファンのためにも「最後まで全力で勝ちにいく」という姿勢が伝わる戦いを見せてもらいたい。
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