矢野阪神、今季11度目の完封負け 早くも昨季に並んだ…プロ野球ワーストペース

 5回、好機で無得点に終わりベンチで肩を落とす矢野監督
 5回の攻撃前にベンチ前で円陣を組む阪神ナイン(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト3-0阪神」(19日、神宮球場)

 阪神はヤクルト・小川らの前にゼロ行進で今季11度目の完封負けを喫した。早くも昨季の回数に並び、矢野燿大監督(53)もため息交じりだ。投手陣が21試合連続3失点以下と奮闘し、ファンのフラストレーションも確実に溜まっている現状。21日にも自力優勝の可能性が消滅する中、最下位脱出へのキーポイントは得点力不足の解消だ。

 また同じことを繰り返した。前回、甲子園で対戦した3日には、完封負けを食らったヤクルト・小川をこの日も攻略することができない。9回6安打で無得点の前回に続き、7回2安打で再び得点を奪えなかった。

 「コースも結構いいところに来ているし、キレもあるようには見えた。まあ、そんなことばっかり言っていても仕方がないんで…」

 矢野監督も無念の表情でため息交じりにこぼす。後続も打ち崩せず、11度目となる0封負け。5月半ばの時点で昨季の回数に並んだ。もちろん両リーグ最多で、143試合換算なら35試合ペース。球団ワースト24試合(1963年)だけでなく、プロ野球史上最多の31度を塗り替えるほどのスピードで完封負けを繰り返している。

 三回2死三塁、五回2死一、二塁の得点機で、ともに中野が凡退。試合前時点で対戦打率・667の“小川キラー”ぶりを発揮できなかった。開幕戦では3回4失点でKOした右腕を2試合続けて攻略できず、井上ヘッドコーチは「打ち気を逆手に取られてやられているような気がするし…。小川というよりは中村にやられている気がする」とベテラン捕手の巧みなリードを悔しそうに振り返った。

 4発のアーチをかけた前夜から一転しての貧打。投手陣は21試合連続で3失点以内の記録を継続している。それなのに、その間の勝敗は12勝9敗…やはり、いまひとつ波に乗れない原因が打線にあることは明白だ。

 試合後、阪神の選手バスの出口付近には、近くを通った車から拡声器のようなもので「矢野~辞めろ~」と歌うように何度か繰り返す大声が響き渡った。得点シーンのない試合を何度も見せつけられ、ファンのフラストレーションはたまる一方だ。

 ◆完封負け35試合ペース 阪神の今季完封負けは11度目で早くも21年シーズンと並んだ。球団ワーストは63年の24試合。さらにプロ野球ワーストは、共に56年で大洋(130試合)と東映(154試合)の31試合。今年の阪神はこれを上回るペースとなっている。

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