阪神・高橋遥人が今季絶望 左肘トミー・ジョン手術 順調なら来季最終盤で復帰も

 阪神は26日、高橋遥人投手(26)が「左肘内側側副靱帯(じんたい)再建術」を終えたと発表した。高橋は昨年11月に左肘のクリーニング手術を受け、後半戦からの復帰を目指していたが、今季絶望となった。球団によると25日に入院していた病院を退院。今後はリハビリに励み、順調にいけば、来季最終盤で1軍復帰する可能性もありそうだ。

 巻き返しを狙う虎にショッキングな知らせが飛び込んできた。午前9時、球団は、高橋が「左肘内側側副靱帯再建術」を受けたと発表。トミー・ジョン手術とも呼ばれるもので、チーム浮上の切り札と期待された男が、今季絶望となってしまった。

 「肘の状態が悪く、不安を取り除いて万全の状態にするために手術することを決断しました。チームが必死に戦っている中、力になることができず申し訳ない気持ちでいっぱいです」

 球団を通して発表された談話。決断を下した高橋の言葉からは、沈痛の思いがにじむ。入団以来、度重なる故障に悩まされ、昨年11月に左肘のクリーニング手術を受けた。キャンプ中に投球練習を再開。後半戦からの1軍復帰を目指していたが、一進一退を繰り返し、ここ最近はノースロー調整を余儀なくされていた。

 阪神では、才木が同じトミー・ジョン手術から復活中だ。20年11月に手術を受け、1年後となった昨年の秋季練習中にシート打撃に登板。現在は2軍で登板を重ね、リハビリ組からも外れている。高橋も順調にいけば、来シーズンの最終盤に1軍復帰する可能性もありそうだ。

 矢野監督は「もちろん痛いし、去年の時点では5月くらいにもしかしたら帰ってこれるんじゃないかっていうのはあった」と残念がりつつ「これは仕方ないし遥人(高橋)の野球人生を考えれば早く(手術を)やることが遥人のためだし、球団のためでもある」と理解を示す。LINEでも言葉をかけたという。

 高橋は「もう一度マウンドに戻ってきて、チームの力になれるように、ファンのみなさんの前で投げることができるように、これからリハビリを頑張っていきます」と決意も明かした。昨季終盤に2戦連続完封をマークするなど、実力は誰もが認めるところ。試練を乗り越え、真のエースを目指す。

 ◆トミー・ジョン手術を受けた日本人投手 同手術は1974年に米国医師フランク・ジョーブによって考案。損傷した肘の靱(じん)帯を切除し前腕や下腿などから正常な腱の一部を移植する再建手術。ドジャース投手だったトミー・ジョンが同年初めて受けた。それまで124勝していたが、術後46歳で引退するまでさらに164勝を挙げた。村田兆治(ロッテ)、桑田真澄(巨人)ら往年の名投手は術後2、3年で完全復活し、選手寿命を延ばした。近年ではダルビッシュが手術前より球速がアップしたと話題に。

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