貧打阪神に清原氏「飢えた虎になれ」延長サヨナラ3連敗 4月で借金球団最速「15」

 10回、ソトにサヨナラ弾を浴びぼう然とする浜地に声をかけベンチへ引き揚げる佐藤輝(撮影・飯室逸平)
 1回、佐藤輝を見る清原和博氏(撮影・西岡正)
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 「DeNA1-0阪神」(20日、横浜スタジアム)

 阪神は打線が沈黙を続けたまま、悪夢の結末を迎えた。延長十回、ソトにサヨナラ弾を浴び、今季ワーストの借金「15」を球団史上最速で記録する敗戦を喫した。打線が精彩を欠く中、この日は西武や巨人などで活躍した清原和博氏(54)がカンテレの野球中継の解説を行った。現状の阪神打線への思いや、今後に向けたエールが、どん底の猛虎に響いてほしい。

 貧打、貧打、貧打の末に待ち受けていた衝撃的な幕切れ。悲しい光景が広がった。0-0で迎えた延長十回。5戦連続無失点と抜群の安定感を誇っていた4番手の浜地が、先頭のソトに右翼席へサヨナラ弾を浴びた。まさか…ではない。こうなるべくしてなった。負けるべくして負けた。

 7回無失点と好投した先発の小川を含めて、投手陣の奮闘は大きな光。敗因はことごとく好機をつぶした打線に他ならない。この日も得点圏に4度ランナーを置いたが、得点を刻めなかった。矢野監督も「普通にやっても普通に点が入るっていう感じでは現状ない」と頭を悩ませる。

 歯がゆい。むなしい。それは虎党だけではなく、解説者として戦況を見守っていた清原氏も同じだった。「僕の父親もタイガースの大ファンなんですよ。僕の親友も大ファンなんですよ。解説しながらめちゃくちゃ応援しています」。試合の序盤にそう明かしていたプロ通算525本塁打の大打者。応援は次第に熱を帯びていった。

 「自分が思うに勝負をかけていくのが遅いと思うんですよ。打者は受け身なんですが、攻めていかないといけない。ファーストストライクを見逃さずに打っていくことが大事で。打者有利のカウントでどんどん振らないと、相手有利のカウントになってしまうので」

 試合のポイントについて「得点圏での阪神打線」と挙げていた同氏。くしくも好機を生かせなかったことが敗戦に直結したが、試合中には現役時代に実践していた、好機での打撃の極意を解説した。

 「自分の場合ピッチャーの足元に打ち返す。あそこに打ち返す意識を持つとヒットになる確率が高いし、ボール球を見逃すことができる。バッティングを崩すこともなくなる」

 今季3度目のサヨナラ負けで、借金は同最多&球団最速の15となった。ビジター11連敗と負の記録ばかりが更新されていくが、そんな虎を清原氏は「今は眠っている虎ですけど、飢えた虎になってバクバクといってほしいです」と激励した。攻撃陣、一人一人の心掛け次第で現状は打破できる。大打者の言葉が選手に響いてほしい。

 ◆阪神がビジター球場11連敗 過去には1998年7~8月にビジター14戦14敗、99年9月にビジター12戦12敗、91年6月と84年8月にいずれも11連敗がある。68年5~6月にも2分けを挟み11連敗している(フランチャイズ制の52年以降)。

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