阪神・矢野監督 新V方程式も1点守れず逆転負け 鬼門バンテリンDで借金「82」
「中日2-1阪神」(12日、バンテリンドーム)
阪神は九回の同点機も逃し、痛恨の逆転負けだ。重いムードを断ち切れないまま、矢野燿大監督はベンチ奥へ。勝ち切りたかった流れだったが、勝てなかった。
売り出し中の若き剛腕でも、負の連鎖を止められない。1-0の八回。リードの状況でのイニング最初から初めて、マウンドに湯浅を送った。先頭の鵜飼を3球三振。快投を予感させる滑り出しだったが…この夜ばかりは精彩を欠いてしまう。
4番・ビシエドに左翼線二塁打を浴び、続く阿部に中前へ同点打を献上。暴投で1死三塁と傷口を広げると、7番・石川昂には勝ち越し打を許した。
チームとして最善の手を尽くしたが、裏目に出た形だ。矢野監督は「(西勇の)球数も増えてるしね。あのイニングいって途中から湯浅というよりも、頭から行った方がいいんじゃないかなということ」と湯浅に託した理由を説明した。
リードはわずか1点で、中日のクリーンアップは右打者が並んだ場面。福原投手コーチは八回に湯浅を起用したことについて、打順の兼ね合いかという問いに「まあまあ、湯浅でということで」と説明。今後も湯浅、岩崎の順番は流動的になるのかと聞かれると「ある程度、湯浅を先に…まあまあ流動的なところもあるかもしれないし」と言葉を濁しつつ道筋を示した。
敗因は継投だけでなく、打線も佐藤輝の1得点のみ。七回から九回まで、3イニング連続で得点圏に走者を進めながらあと一本が出ず。指揮官も「1点をどう取るかというところもあるし、七、八、九回をどう抑えていくかという課題も残っている」と受け止める。
名古屋では2018年から4年連続負け越し中。これで引き分けを挟み4連敗となり、借金は「12」に膨らんだ。それでも指揮官は「悔しさを晴らすチャンスは明日にもあるかもしれない」と必死に前を向いた。苦しい状況だが、鬼門でもファイティングポーズは崩さない。
◆鬼門の借金「82」…長年、阪神が苦しめられてきたバンデリンドームでの通算勝敗成績は301試合で106勝188敗7分け、勝率・361となった。開場した1997年から昨季まで負け越しが19シーズン(勝ち越し5、勝率5割が1シーズン)。特に打線が低調な年が多く、昨季のチーム打撃成績は打率・227、4本塁打、8打点。いずれもセ主要球場でワーストだった。
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