阪神・ケラー わずか4戦で守護神剥奪 逆転サヨナラ負けで“暗黒時代”95年以来の開幕4連敗

 9回途中で降板するケラー(撮影・飯室逸平)
 ベンチから戦況を見守る矢野監督
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 「広島3-2阪神」(29日、マツダスタジアム)

 今季初勝利が遠い…。阪神は1点リードの九回に逆転サヨナラ負けで1995年以来、27年ぶりとなる開幕4連敗。カイル・ケラー投手(28)の乱調でピンチを招き、湯浅京己投手(22)がサヨナラ打を浴びた。矢野燿大監督(53)は開幕戦に続いて、リードを守れなかった新助っ人を早くも守護神から外すことを決断。2軍で再調整させることが濃厚となった。湯浅を代役に抜てきし、低迷脱出への荒療治に出た。

 マツダスタジアムに場所を移しても悲劇は繰り返された。今季初勝利まであとアウト2つだったが…。またしても継投に失敗し、サヨナラ負け。試合後の矢野監督は「1つ勝つ難しさ?うーん、まあね、それはもちろん重々感じています」と悔しそうに振り返った。

 2-1の九回。指揮官は開幕戦で救援に失敗した新守護神・ケラーを投入した。だが、先頭のマクブルームにカーブを右前にはじき返される。

 会沢への初球に代走・曽根がスタートした。坂本の二塁送球はストライクでアウトのタイミングだったが、中野のグラブからボールがポロリ…。矢野監督もベンチでガックリ。上本には6球連続ファウルなどで粘られ、12球目に四球を与えた。さらにケラーが代打・長野の投ゴロ(結果は内野安打)を捕球できず。1死満塁となったところで、指揮官がたまらずベンチを出た。

 「空振りを取れるボールがないし、どうしても1人に対する球数も増えてきてしまっている。状態的にはやっぱりまだしんどい」

 ケラーを見切り、絶体絶命のピンチに22歳・湯浅を送ったが、荷が重すぎた。西川に2球目の144キロを引っ張られ、悪夢の逆転サヨナラ打を献上した。

 「あそこはもう開き直って勝負に行った結果なんで。あそこで行く経験も湯浅にもまだなかったし。そういうところから成長していってくれたらなというところで」。矢野監督は湯浅を責めず、守護神交代を決断した。

 「ケラーは後ろっていうのは外す。優(岩崎)はそのままの方がいい」とし、「湯浅で行こうかなって」と若き右腕にクローザーを託すと明言した。開幕4試合を終えた段階で異例の事態となった。

 開幕戦は7点差の大逆転負け。2、3戦目は2試合連続完封負けを食らい、この日はセ・リーグ初のサヨナラ負け。リーグで唯一、まだ勝ちがない。

 1995年以来27年ぶりの開幕4連敗で最下位に沈み、今季限りでの退任を表明している矢野監督に試練が続く。「そんな簡単に済まされないと分かった上でも、それしか今やれることないんで、やるしかないよ」。厳しい現実を受け止め、前を向いて戦うしかない。

 ◆27年ぶり屈辱…単独最下位に 阪神の開幕4連敗は1995年以来、27年ぶりで球団ワーストの開幕5連敗に迫る屈辱となった。さらに今季セ・リーグ初のサヨナラ負けで、20年7月15日以来の単独最下位に転落。借金4は20年8月20日以来で、矢野政権ワーストは同年7月に記録した借金8。

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