阪神・佐藤輝 野球の楽しさ、元気届ける 祖父母住む東北の地へ黙とう 3・11迎え気持ち新た

 祖父母の住む東北への思いを胸に、勝利を喜ぶ佐藤輝(撮影・田中太一)
 試合前に黙とうする佐藤輝(中央)ら阪神ナイン
 1回、佐藤輝は先制の左犠飛を放つ(撮影・山口登)
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 「オープン戦、阪神6-1中日」(11日、甲子園球場)

 東日本大震災から11年を迎えた11日、オープン戦などが開催された球場では黙とうが行われ、半旗が掲げられた。阪神・佐藤輝明内野手(22)は祖父母が住む仙台への思いを語った。

 縁のある東北に野球の楽しさを届ける。東日本大震災から11年となったこの日、佐藤輝が気持ちを新たにした。「苦しい思いをされている方々に少しでも元気だったり、楽しみを届けることができれば」と表情を引き締めた。

 試合前は両チームの選手らがベンチ前に並び、黙とうがささげられた。バックスクリーンには半旗が掲げられ、弔意を表した。

 父方の祖父母が宮城県在住で、東北に親しみを持っている。昨年6月12日・楽天戦(楽天生命)では、観戦に訪れた祖父母の前で田中将から一発を放ち「思い出の場所でこういう活躍ができてうれしい」と喜んでいた。

 「4番・右翼」でスタメン出場したこの日の試合では2打数無安打1打点。初回1死一、三塁から左翼へ大きな犠飛を運び、先制点を挙げた。狙い通りの打点を「仕事としてはしっかりできた」と振り返った。

 三回の第2打席は、惜しくもスタンドに届かなかったものの特大の中飛。ここ数試合、打球に角度がついていないことを課題としていたが「今日なんかはいい当たりは出たし、角度もついていた」と好感触を口にした。22歳の若き4番が豪快なアーチを描き、プロ野球を盛り上げていく。

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