阪神・佐藤輝「サード奪う」大山に挑戦状! 4番・三塁で猛アピール 広角3安打猛打賞

 3回、山崎の打球に飛びつく佐藤輝。「4番・三塁」で攻守に躍動感を見せた(撮影・西岡正)
 1回、左前打を放つ佐藤輝(撮影・田中太一)
 4回、右前打を放つ佐藤輝(撮影・西岡正)
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 「練習試合、阪神3-0楽天」(12日、宜野座村野球場)

 上昇曲線を描く男が2022年の対外試合初勝利に導いた。阪神・佐藤輝明内野手(22)が12日、練習試合・楽天戦(宜野座)に今年初めて「4番・三塁」で先発出場し、広角に3安打を打ち分けた。紅白戦を含めここまで4番として出場した3試合で、すべて複数安打をマークしており11打数7安打で打率・636。矢野監督が右翼での起用を基本線と明言している中、三塁について「奪い取るぐらいの気持ちで」と挑戦状をたたきつけ、アピールを続けていく。

 今キャンプ最多の1200人が詰めかけた、土曜日の宜野座村野球場。投の主役が先発の伊藤将なら、打の主役は「4番・三塁」でフル出場した佐藤輝だった。「いい当たりが出たので、良かったです。いい状態かなと思います」。広角に3本の安打を打ち分けて、存在感を示した。

 4番を争う大山が先制の適時打を放った直後の初回1死一塁。藤井の直球を、コンパクトなスイングで左前にはじき返した。四回先頭では、追い込まれながらも西口の変化球をしぶとく一、二塁間へ。九回1死の場面でもカウント1-2から内間が投じた149キロ直球を、中前に運んだ。

 ここまで実戦4試合で15打数7安打、打率・467。4番で出場した3試合に限ると、全て複数安打を記録しており11打数7安打、打率・636とさらに数字が跳ね上がる。5日の紅白戦では藤浪から一発を放つなど、規格外のパワーは健在。さらに、今キャンプでは確実性の高さも見せている。

 「練習とかでもしっかり捉えるということにフォーカスしているというか。(打つポイントも)近くで捉えているから逆方向に飛んでいるんじゃないかと思います」。昨年の同時期はフリー打撃でバックスクリーン直撃弾を連発していたが、今年は少し違う。打撃練習時から丁寧に右へ、左へ打ち分けている。

 チームとしては今年の対外試合初勝利。矢野監督は佐藤輝について、開幕後を見据えた上で「もっともっと攻められると思うから」と楽観視していない。昨季は厳しい内角攻めなどもあり、59打席連続無安打と長いトンネルに迷い込んだ。まだ成長を認めるのは時期尚早。それでも「練習の内容はずっと良くなっているから楽しみ」と期待は膨らむ。

 4番、そして意欲を燃やす三塁にも大山という壁が立ちはだかるが、佐藤輝は「サードで出たいと思っているので、しっかり練習して奪い取るぐらいの気持ちでやっていきたいなと思っています」と言い切った。阪神の「4番・三塁」といえばミスタータイガース・掛布雅之氏。同じ右投げ左打ちの背番号8が、その系譜を継いでいく。

 ◆佐藤輝の21年「4番・三塁」 4番に座った時はいずれも三塁で先発。大山の休養日となった5月2日・広島戦(甲子園)で初めて実現し、第3打席で右翼へ満塁本塁打を放つなど2安打5打点。4番出場1試合目での本塁打は球団初だった。その後、大山が背中の張りで抹消されたため同7日・DeNA戦(横浜)から同19日・ヤクルト戦(甲子園)まで再び「4番・三塁」。4番での合計成績は11試合42打数12安打12打点、2本塁打。打率.286。

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