【狩野恵輔の眼】“ヨミ”勝ちだったマルテの一発
「阪神1-0中日」(3日、甲子園球場)
“ヨミ”が効いた本塁打だったのではないか。三回に先制の決勝ソロを放ったマルテは2死走者無しの状況からだった。中日バッテリーからすれば本塁打以外なら失点はないという一発警戒の中、やや内角寄り高めに来た初球を仕留めた。
元々、マルテは内角を苦にしない打者。加えて相手が本塁打を避けたいというシチュエーションで、あえて初球に内角気味を攻めてくるという考えがあったのではないか。そんな駆け引きの中での本塁打だったといえる。
一方、気になる点はマルテが勝負を避けられた時の攻撃。この日も2度、マルテが歩かされて大山と勝負する場面があり、いずれも得点につながらなかった。4番・大山の奮起は今後のカギになる。
5日から勝負の関東遠征9試合が始まる。最初のカードであるDeNA3連戦ではヤクルトの動向を気にしないことが大事。ヤクルトに気を取られていると足をすくわれかねない。目の前に集中することが重要だ。