阪神・スアレス 復活の34S 猛追Gの勢い消した3人締め!1点差難なくねじ伏せた

 9回を無失点に抑えたスアレス(撮影・田中太一)
 無失点に抑えて巨人に勝利し、矢野監督(左)に迎えられるスアレス(撮影・西岡正)
 巨人に勝利し、梅野(左)と喜び合うスアレス(撮影・西岡正)
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 「巨人3-4阪神」(26日、東京ドーム)

 九回2死。若林の力ないファウルグラウンドへの飛球を、左翼・熊谷が観客席に身を乗り出してつかみ取る。その瞬間、虎党がメガホンを打ち鳴らす歓喜の音が、G党のため息をかき消した。王者が作り出す意地の反撃ムードを、阪神の守護神・スアレスがあっさりと霧散した。

 八回に岩崎が後半戦初失点し、1点差に詰め寄られる。さらに九回の攻撃は中川の前に三者凡退。流れが相手に行きかねない状況で、右腕が巨人打線を力でねじ伏せてみせた。

 丸、代打・八百板をともに158キロの剛速球で三振に斬ると、若林も打ち取って3人斬り。リーグ断トツの34セーブを決め、「ジャイアンツとのこのシリーズを2勝1分けで終えられたことはチームにとって大きいし、最後を締めることができて良かったよ」と目を細めた。

 23日の中日戦では2点差を追いつかれ、24日の巨人との今カード初戦でも1死満塁のピンチを招くなど、直近2回の登板では精彩を欠いていた。それだけにこの日の投球はチーム、そして虎党を安心させたに違いない。

 「チームが目指す“その先”に向けて一試合一試合、目の前の試合でベストを尽くしていくだけだね」。この男がマウンドに上がるたびに、16年ぶりの悲願へと近づいていく。

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