阪神・大山 得点圏18打席ぶりH 神がかりG倒再現や!巨人3連戦へ「1点でも多く」
「中日3-3阪神」(23日、バンテリンドーム)
満足はしていない。ただ、少しだけ心は晴れた。一塁ベース上で阪神・大山の表情が自然と緩んだ。敵地・バンテリンドームで放った一時勝ち越しの2点打は、ただの一本ではない。悩める主将の意地がこもった一打だった。
同点の八回2死二、三塁。フルカウントから真ん中に入った又吉のカットボールを振り抜いた。完全に詰まらされたが、振り抜いた分だけ内野の頭を越えた。中前への2点適時打。目の前のチャンスをものにした。
「チャンスというところで仕事ができていなかったので、チームに迷惑を掛けてましたし。あそこで打てないことにはチームが勝てないということは分かっているので。打てたのはよかった」
得点圏に走者を置いての安打は3日の巨人戦以来、18打席ぶり。今季の得点圏打率は・200と勝負強さを欠いている。その数字を知るからこそ、何としても結果を残したかった。
上位打線が好調なだけに、早期復調が期待される主砲のバット。先頭で迎えた四回には左前打を放っており、11日の広島戦以来となる8試合ぶりのマルチ安打を記録した。
巨人との3連戦。勝つためには点を取るしかない。「本当に野球は何があるか分からないので、1点でも多くというところをもう一回やっていきたい」。猛虎のキャプテンが目覚め、チームを快進撃に導く。