阪神・スアレス33S 矢野監督も絶大な信頼「あそこまでいけばオレの仕事は終わり」
「中日2-3阪神」(21日、バンテリンドーム)
成功率100%の男がマウンドに上がれば勝ったも同然だ。阪神の無敵の守護神・スアレスは、高揚感を最速158キロのボールに乗せてリーグ断トツの33セーブ目をマークした。鬼門・バンテリンドームでの大きな白星。ハイタッチを終えると、ようやく頬を緩めた。
「九回にチームが逆転してくれたから絶対に守り切る気持ちでマウンドに上がったよ。とにかく勝つことができてうれしいね」
3-2と勝ち越した直後の九回、突然の出番にもクールな助っ人に慌てる様子はない。先頭・京田をチェンジアップで空振り三振に斬ると、続く三ツ俣は投ゴロ。最後は大島を一ゴロに打ち取って、試合を締めくくった。
今季、セーブシチュエーションでの失敗は何とゼロ。唯一の1敗は同点の場面で喫したもので、48試合の登板で被本塁打もゼロだ。これほど安定した守護神は長い球史をひもといても見当たらない。
日頃から矢野監督が「あそこまでいけば、オレの仕事はほぼほぼ終わり」と言うように、セットアッパー・岩崎と合わせて信頼は絶大。スアレスも「シーズン終盤を迎えてどの試合も重要になってくる。コンディションも良い」と頼もしい。胴上げ投手の瞬間まで、ゼロを刻み続ける。