「広島５－０阪神」（２９日、マツダスタジアム）

　巡ってきたチャンスを逃がすわけにはいかなかった。阪神・小野寺が、１軍に再昇格して「７番・右翼」で即先発。その第１打席で懸命に食らいついた。

　二回２死。床田の初球、１１８キロカーブをコンパクトなスイングで中前に運んだ。６月１０日の日本ハム戦（札幌ド）でのプロ初安打以来２本目の安打。いきなり結果を残した。

　１軍昇格は今季４度目。試合前には「前半戦はたくさんチャンスをいただいた中で結果を残すことができなかったので、今度こそは期待に応えられるように、チームのために何ができるかを考えて、雰囲気を変えられるように精いっぱいやっていきます」とコメントした。

　この試合前まで５試合で１２打数１安打。何度も悔しい降格を味わってきた。ただ、２軍では７１試合で打率・３１９、６本塁打、４４打点と結果を残してきた。その好調なバットで存在感を示した。

　もう２軍に戻るわけにはいかない。チームの流れを変えるためにも、小野寺は成長した姿を見せ続ける。