大山 復調弾で打線に点火 阪神前半戦ラスト9連戦初戦勝利

3回、先制の9号ソロを放つ大山  
特製メダルを胸に笑顔の大山
3回、左越えに9号先制ソロを放つ大山=神宮(撮影・飯室逸平)
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 「ヤクルト1-5阪神」(6日、神宮球場)

 胸に輝くメダルが誇らしい。 打撃不振から2年ぶりの7番に降格した阪神・大山悠輔内野手(26)が三回、17試合ぶりとなる先制の9号ソロ。八回には2死一、二塁から左前適時打。得点圏打率1割台と苦しんでいた男が、ようやく復調の兆しをのぞかせた。9連戦初戦を白星発進。このまま突き進め。

 歓喜に沸く仲間の出迎えに、思わずほおが緩んだ。悩める男の目覚めの一撃。神宮球場の左翼席が揺れた。大山が先制の9号ソロ。10試合ぶりの打点。チームを勝利に導くため、主将が必死で仕事を全うした。

 三回だ。先頭で打席を迎えると、田口の初球、高め139キロ直球をフルスイング。快音を残し、打球は低い弾道で黄色く染まった左翼席に到達した。豪快な先制アーチで連敗阻止への号砲を打ち上げた。

 「回の先頭だったので、塁に出ること、しっかり自分のスイングをするというところだった。一発で仕留められて、チームにいい流れを持ってこられたというのはよかった」

 本塁打は6月12日の楽天戦(楽天生命)以来、17試合、70打席ぶり。この日は19年9月19日のヤクルト戦以来、656日ぶりとなる7番降格となったが、いきなり意地を見せた。

 打撃不振で6月29日のヤクルト戦(甲子園)から4番を外れた。だが、その後も状態は上がらず。本人も「チームの流れを止めているのは分かっています。でも、下を向いていてはできないと思うので、常に前を向いて、何ができるのかを考えて。とにかく下を向かないように」と状況を受け止め、冷静に自身と向き合った。

 大山が常々口にする、矢野監督から教わった言葉がある。「比べるのは昨日の自分。昨日の自分に少しでも勝てるように」-。常に成長できるきっかけを探している。オフには、打撃でうまく力を加えられるパワーポジションを調べたり、シーズン中でも試合とは違う種類のバットを試すなど試行錯誤を続けていた。

 4点リードの八回2死一、二塁では、左前適時打を放ち5点目を追加。矢野監督は「やっぱり悠輔がちょっと乗ってきてくれんことには、チーム全体としてもつながりというのはね、どうしても出てこないので。そういうところではいいホームラン、タイムリーだった」と評価した。

 投打がかみ合い、07年以来、14年ぶりとなる神宮5連勝。やはり大山が快音を響かせれば、阪神の打線は活性化される。前半戦残り8試合、主将がチームを連勝街道へと導いていく。

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