【佐藤義則氏の眼】負けない阪神・ガンケル 投球の鉄則を体現
「阪神1-6ヤクルト」(1日、甲子園球場)
阪神・ガンケル、ヤクルト・奥川とも「完璧」と声を掛けてあげたいような好投だった。特にガンケルに関しては、球威で抑えるタイプでないながら7回10奪三振。
これは、球持ちの良さでほとんどのボールを低めに制球できていたことが要因。中でもスライダーは、曲げ始める場所から曲がり幅まで思いのままに操れていた。
ただ、山田に打たれた本塁打がそうだったように、ツーシーム、スプリット系は、まれに浮くことがある。二回、オスナに許した内野安打も同様のボールだった。
そこを捉えられての1失点ではあったが、ヤクルトからすれば、この1点がやっと、というところだろう。投球の基本は低め。それができるからガンケルは負けない。