阪神・2年目及川、青木&山田斬り ピンチ救って初ホールド“七回の男”へ一歩前進

 7回を無失点で切り抜け、近本(左)と笑顔でタッチを交わす及川(撮影・高部洋祐) 
 7回、青木を見逃し三振に仕留める及川(撮影・田中太一)
 7回、青木を見逃し三振に仕留める及川(撮影・田中太一)
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 「阪神2-2ヤクルト」(30日、甲子園球場)

 新進気鋭の20歳が鬼の形相でリベンジを果たした。「0点で帰ってくることができて良かったです」。ピンチを切り抜け、初黒星の悪夢を振り払った阪神・及川はグラブを左手でバシッとたたき、感情を解き放った。

 出番は同点の七回1死二塁。力投したアルカンタラの思いも胸に、燃えていた。青木を前にしても全く動じない。地を這(は)うように伸びる147キロ直球でスイングをさせず、見逃し三振。続く山田も渾身(こんしん)の直球で押し込み、力勝負で右飛に斬った。

 「前回は同じような展開で点を取られてしまい、自分の役割を果たすことができませんでした。矢野監督から掛けていただいた言葉を自分の中で考えながら反省することができたので、抑えることができたと思います」

 26日・DeNA戦。1点リードの七回無死一塁から救援登板した左腕は、一発に沈んだ。1死二塁から不用意に投じた初球のスライダーを桑原に捉えられ、中越えに逆転2ランを献上。プロ初黒星が決まった試合後、矢野監督から問われた。

 「あの場面はストライクを取りにいく気持ちで投げたのか?チャンスで積極的に打ってくる打者に対して、ボールから入ろうと思って投げたのか?」-。

 一度冷静になり、自身の心と向き合った。「改めて一球の大切さを確認することができました」と及川。この日、青木に対して慎重に投じた初球は外角へのボール球。指揮官は「堂々と向かっていく若者らしいというか、生き生きとした投球をしてくれた」と挽回した左腕をたたえた。

 燕が誇る強打者2人を封じ、仲間を救う価値あるプロ初ホールド。阪神の高卒2年目以内でホールドを記録したのは13年・松田、17年・才木に次いで3人目。矢野監督が台頭を求む勝ちパターンの一角、“七回の男”に一歩近づいた。

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