阪神ドラ1佐藤輝 快音戻った!最終打席に希望の一撃 巨人と2・5差踏ん張りどころ!

 8回、佐藤輝は右翼線に二塁打を放つ
 8回、安打を放ち、二塁へ滑り込む佐藤輝
 8回、佐藤輝は右翼線に二塁打を放つ
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 「阪神3-8DeNA」(27日、甲子園球場)

 やっとトンネルから抜け出した。阪神のドラフト1位・佐藤輝明内野手(22)=近大=が16打席ぶりに安打を放った。3打席凡退で迎えた八回1死から右翼線へ二塁打。チームは今季初の同一カード3連戦3連敗を喫し、2位・巨人とは2・5ゲーム差に接近したが、後ろを振り向く必要はない。怪物ルーキーが復活し、再び快音を連発させればVロードは見えてくる。

 険しかった表情が、少しだけ和らいだ。自己ワーストの15打席連続無安打とスランプにはまっていた佐藤輝。4打席目に待望の「H」ランプを輝かせ、光の見えなかったトンネルからやっと抜け出した。

 乾いた打球音が、復調の予感を漂わせる。6点を追う八回1死。前3打席で三振、投ゴロ、遊飛と凡打を繰り返していたが、打席の中で集中力を研ぎ澄ました。三上に3球高めを攻められた後の4球目。低め147キロ直球を力強く振り抜いた。

 痛烈な打球は右翼線を破る二塁打となった。遠ざかっていた快音が久々に響きわたり、1万7032人が詰めかけた甲子園が揺れた。この一打をきっかけに一、三塁の好機を作り、代打・糸井の右犠飛で佐藤輝は本塁に生還。24日・中日戦から3試合連続無安打だったルーキーの長打が、得点に結びついた。

 「(調子の)波をどう小さくしていくかというところがね、これからの課題にはなってくると思うので。一本出たというのはプラスにいってくれたらいいと思います」と矢野監督。課題克服を目指し、この二塁打を起点にして状態を上げていくことを願った。

 チームはDeNAに6年ぶりとなる同一カード3連戦3連敗。ヤクルトに勝利した2位・巨人とのゲーム差が2・5に縮まった。宿敵の足音も接近し、首位快走というチーム状況ではなくなってきた。それでも佐藤輝が本調子を取り戻し、バットが軌道に乗れば、チームの勢いは再加速していくだろう。

 劣勢の中で放った安打は、これからの戦いにおいても大きな意味をなすはずだ。休養日を挟んで29日からは3位・ヤクルト、6位・広島との6連戦。井上ヘッドコーチは「あの一本が来週につながる一本であれば」と、次カード以降の爆発に期待を寄せた。

 底は抜けた佐藤輝。あとは状態を上げられるか。猛追してくるヤクルトを突き放し、低迷する広島を圧倒する-そんな意地の一発を放ちたい。眠れる若き大砲から目覚めの片りんは見えた。自慢のパワーで猛虎再加速のキーマンとなり、完全復活を遂げる。

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