阪神・サンズV弾 虎党待ってました!有観客試合再開初戦で劇弾 今季最多貯金15

 「阪神2-1中日」(13日、甲子園球場)

 お客様は神様です-。阪神のジェリー・サンズ外野手(33)が同点の八回、左中間に決勝の9号ソロ。甲子園での有観客試合再開初戦、矢野監督の通算300試合目の節目を痛快な逆転勝利で飾った。貯金は今季最多の15。サンズが一発を放った試合は今季8戦8勝。頼もしい不敗神話を携え、巨人戦に臨む。

 6853人の思いを乗せた飛球が、甲子園の夜空に向かって舞い上がる。「フェンスを越えてくれ、越えてくれ!」。打ったサンズは心の中で念じながら走っていた。スタンドに突き刺さった瞬間、球場はお祭り騒ぎ。一気に聖地が揺れた。

 最高のドラマは、同点の八回2死から生まれた。初球の直球を見逃した後、又吉が2球目にも同じ球を投じてきたが、今度は逃さない。飛距離121メートルの放物線が左中間席へと吸い込まれた。

 15試合連続無失点中だった右腕を打ち砕く9号決勝ソロ。ベンチ前でのお決まりのパフォーマンス「ハッピーハンズ」を披露。通常よりもそのアクションが大きかったが「大事な場面での大きい1点でしたから、いつも以上に興奮しました」と喜びを爆発させた。

 4月25日・DeNA戦以来の甲子園有観客試合に虎党が戻ってきた。無観客では味わえない格別の空気感の中で4日・ヤクルト戦以来6試合ぶりの一発。本塁打を放てば今季8戦8勝と不敗神話も継続だ。

 「最高です。甲子園でタイガースファンの前で打つホームランは、さらに雰囲気をよくしてくれますから。最高の雰囲気なんで、本当に気持ちよかった」

 この日の主役に変わりはないが、チーム全体でつかんだ勝利と強調した。「投手陣がよく粘ってくれて、野手陣も粘り強く打って守って走って戦っている」。優勝に向かって団結して戦うことが、虎の躍進に欠かせない。

 19年から指揮を執る矢野監督の通算300試合目となった節目の一戦を祝砲で勝利を飾った。指揮官も「展開的にああいう一発が出てほしいなというところで打ってくれて。いやあ、盛り上がったね」とサンズに最敬礼だ。

 3連勝で貯金を今季最多の15とし、2位・巨人とのゲーム差を3・5に広げ、14日からの直接対決に弾みをつけた。「2位で素晴らしいチームですから、なんとか勝って甲子園に戻ってきたい。チーム全体でどんどん貯金を増やしていきたい」と決意を抱く。

 「タイガースファンズ、ミンナ、ダイスキヤデ」と関西弁でヒーローインタビューを締めた助っ人。宿敵相手にも猛打を浴びせる。

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