【西山秀二氏の眼】勝負どころで絶対に避けるべき配球

 「中日2-1阪神」(27日、バンテリンドーム)

 両エースの投げ合い。決勝点は七回1死一、二塁で、阪神・西勇が木下拓に勝ち越し左前打されたものだ。木下拓に対し、1打席目でのけぞるような内角球を見せ、2打席目も、どこに投げてもアウトステップするほど内角の意識付けは効いていた。

 七回は甘く入った2球目の変化球を痛打されたが、阪神バッテリーとすれば全部外角でよかった。木下拓の意識は内角にしかない中で、それでもバットが届くところへ投げてしまった。

 2ボールからでも勝負できる制球力がありながら、結果的にそれまでの意識付けをご破算にする配球を不用意とまでは言わないが、絶対に危険を冒さない慎重さが欲しかった。

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