阪神・サンズ 開幕2発!90年岡田氏以来3人目 外国人選手では球団史上初

 8回、ハッピーハンズで盛り上がるサンズら阪神ナイン
 8回、ソロを放ったサンズはナインに迎えられる
 4回、勝ち越しソロを放つサンズ
3枚

 「ヤクルト3-4阪神」(26日、神宮球場)

 プロ野球は26日、各地でセ、パ両リーグが計6試合を行い、シーズンが開幕した。阪神はジェリー・サンズ外野手(33)が、1990年の岡田彰布以来となる開幕戦2本塁打で勝利を導いた。四回の一時勝ち越し弾、八回の決勝弾と三塁側ベンチ前でハッピーハンズを連発。リーグ優勝に向け、輝かしい一歩を踏み出した。

 一瞬の静寂は次の瞬間、大歓声へと昇華した。あまりにも美しい弾道が、左翼席で待つ虎党の元へ届く。見ている者すべてが感嘆し、一進一退の開幕戦で決勝弾となった完璧なアーチ。貫禄を漂わせながら淡々とベースを周回したサンズが、仲間とハッピーハンズをさく裂させた。

 同点とされた直後の八回2死だった。「9イニングしかないので、できるだけ早くリードしたいという思いもあった」。次の1点が勝負を分ける。嗅覚を研ぎ澄ませた。

 フルカウント。清水の真ん中に入るスライダーを逃さなかった。快音を残した打球が高々と舞い上がる。こん身の一振りで勝機を呼び込んだ。

 助っ人のバットは止まることがなかった。二回に今季初安打となる右前打。1-1の四回には、小川の外角低めカーブを捉えた。「幸運にもいい打球が飛んでいい結果になった」とバックスクリーン右へ飛び込む今季のチーム1号。阪神選手の開幕戦2本塁打は1990年の岡田彰布以来、31年ぶり3人目、外国人選手では球団史上初となった。

 昨季は開幕前に調子を落とし、2軍スタート。だが、心は折れなかった。「いつか1軍に上がる機会は来る。いつ呼ばれてもいいように準備はしていたよ」。その言葉通り、初出場した6月27日のDeNA戦(横浜)で九回に山崎から逆転3ランを放つと、その後は勝負強い打撃でチームを勝利に導いた。

 来日2年目。打撃にはさらに磨きがかかっている。進化の要因は高い対応能力と尽きることのない探究心。「スコアラーの方に投手の特徴、球種をしっかり教えてもらい、ビデオを見て準備した上で試合に臨んでいる」。相手投手の傾向だけでなく、仲間の打撃フォームの変化にも気づくほど鋭い洞察力の持ち主だ。

 シーズンはまだ始まったばかり。だが、接戦を制した勢いを無駄にはしない。「みなさんに優勝旗を届けられるように頑張っていきたい」とインタビューで高々と宣言したヒーロー。ここから快進撃の幕開けだ。

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