阪神・梅野 天国の母へ優勝届ける!最愛の人亡くし20年「毎日思い返す」

 シートノックで声を張り上げる梅野
 シートノックで二塁へスローイングする梅野
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 阪神・梅野隆太郎捕手(29)が23日、デイリースポーツの開幕直前インタビューに応じ、2001年春に卵巣がんで亡くなった母・啓子さん(享年34)に16年ぶりのリーグ優勝、また36年ぶりの日本一を捧ぐと誓った。最愛の人を失って20年。今年6月に30歳を迎える息子が天国の母に夢の続きを見せる。チームはこの日、鳴尾浜で全体練習を再開し、梅野も参加。開幕に向けて調整した。インタビューその1。

  ◇  ◇

 -いよいよ開幕間近。今の心境は?

 「特別な日を迎えるにあたって、近づくにつれて緊張感はすごく出てきています。とにかく優勝に向かって突き進むために、やってやろうという気持ちが強いですね」

 -オープン戦は5年ぶりに優勝。チーム打率・267、同17本塁打も12球団トップ。

 「セ・リーグの戦いはピッチャーが入るので、そしたら打線のつながりがまた変わってくると思います。そう簡単にいかないと思います。作戦も増えてくるでしょうし、打つだけでは勝てないので。やっぱり、タイガースらしい守り勝つ野球をしていかないと」

 -自身も打率・385と好調を維持した。

 「ヒットが出ている以上はそんなに悪いとは思わないです。ただ調整うんぬんというより、やっぱりシーズンを戦い抜くことが一番で、ここ(オープン戦)に照準を合わせているわけではないので。現状より先を見据えて、まずは開幕の1試合。オープン戦で良くても怖さはあるし、不安もあります」

 -プロ野球選手になる息子を夢見ていた母・啓子さんが亡くなって、今年で20年となる。特別な思いは。

 「変わりはないですね。結局、どんな1年を過ごそうと。苦しい1年、良かった1年、いろんな意味がありますけど。より一層思いが強くなったというよりも、やっぱりなんというかな…。支えてもらっているという言い方なのかは分からないですけど、とにかく見てくれていると思っています。だからこそ、自分は一生懸命頑張りたいです。1年でも、2年でも、3年でも長くやりたいです」

 -ふと母の姿を思い出すことはある?

 「勝負の世界で頼む!という感じで願うような場面があったりするんですけど、そういう時に多少なりとも頼りにしているというか。姿には見えないですけど、お願いする時はありますね」

 (続けて)

 「(4人で写る)家族写真も大事にしています。父親とも離れて、弟とも離れているので、常に。家の中で自分が常に見える位置に置いています。高校で寮に入る時からずっと変わらないですね。母を毎日のように思い返す時があるので、活力になっているんじゃないかなと思います」

 -実家の仏壇の前には記念球が並ぶ。今年はいい報告をしたい。

 「優勝して、自分の記念すべきものを贈れる年にしたいなとは思っています」

 -6月で30歳を迎える節目の年でもある。

 「チームを引っ張っていかないといけないですし、世代交代の年だと思います。でも、ここは野球人としていい分岐点なのではないかなと。節目の年というか、いい年にしていきたいからこそ30歳という年を迎えるにあたって、タイガースの中で一生懸命戦っていきたいですね。みんなで。一人の力でどうにでもなる世界ではないので、チームとして戦っていって、最高の結果を出せればいいなと思います。やっぱり勝ちにいくことしかないかなと思います」

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