「教育リーグ、阪神１－２オリックス」（１０日、鳴尾浜球場）

　阪神の西勇輝投手（３０）が１０日、教育リーグ・オリックス戦（鳴尾浜）に先発し、４回４安打無失点。５三振を奪う快投で、順調な仕上がりを見せた。開幕投手は藤浪に譲ったが、矢野監督が「エース」と信頼を寄せる右腕。さらに状態を上げ、今季も投手陣を引っ張っていく。

　虎のエースが貫禄を見せた。今季２度目の実戦登板となった西勇が先発し、４回４安打無失点。若手中心のオリックス打線ではあるが、毎回の５奪三振と開幕に向けて、不安を一切感じさせない快投だった。

　正捕手・梅野とのコンビネーションも光った。初回からエンジン全開。先頭の福田、２番・元とフォークを決め球に２者連続空振り三振。来田は１球で二ゴロに仕留めた。９球で三者凡退とした初回とは一転し、二回以降は毎回得点圏に走者を背負う。

　それでも、そこから粘るのが西勇の真骨頂。ピンチを招いてからは右腕らしく打たせて取る投球で結局、本塁は踏ませなかった。

　「前回と比べて感覚が合ってきた」と本人も納得の表情を浮かべる。四回には走者なしの状況であえてクイックで投げ「今しかできないので、練習です」と調整にも抜かりはない。ぜんそくでキャンプは途中離脱となったが「良好です」と体調面も万全だ。

　開幕投手は藤浪。それでも矢野監督は「（西）勇輝が現状、間違いなくエース」と信頼は揺るがない。「（開幕まで）あと３週間あるから、詰めるところは詰めていく」と西勇。登板予定の開幕２カード目・広島戦に向けて、準備を進めていく。