阪神・近本インタビュー「成長するには失敗が必要」目標優勝へ自ら進化

 阪神の近本光司外野手(26)が、3年目にかける思いを熱く語った。過去の自分を「超える」ことを意識し、目標とする最多安打に向けて、キャンプでは打撃面で新たな挑戦をしていたことを明かした。選手会長として迎える今シーズン。16年ぶりのリーグ制覇を目指し、さらなるレベルアップを図ってチームの原動力として躍動することを誓った。その2。

  ◇  ◇

 -昨シーズン、復調できた姿に満足するのではなく、さらに進化を求めた。

 「引き出しは十分あるので。キャンプでやっていたことができなくても、そこ(昨シーズンの復調時)に戻ればいいと思います。なので、キャンプ中は、できることをいろいろと試してみようと思いました」

 -打撃フォームの軸となる部分は変えていない。

 「去年、悪い所から戻ってきた時のフォームをベースにしています。でも、それが強くなってしまっていて、意識しちゃっているなと思います」

 -キャンプの実戦では取り組んでいることを確認するということが主だった。

 「このフォームでこういう使い方をするから、こういう打球が飛ぶ。キャンプ序盤にヒットが出ていたら、なんでヒットが出るのか分からないんですよね。いい結果だから。悪い結果だと、なんでこういう結果になるのかと考えられる。バットの角度とポイントがずれているからこういう打球になるというのが、分かるじゃないですか」

 (続けて)

 「そういう確認だったり、引き出しだったりが打席の中で確認できている。成長するには失敗も必要なので。その失敗から何を学んで、何をそぎ落としていって。何がいい方向につながるのかと思いますね」

 -打撃練習では数種類のバットを使い分けていた。

 「白いバットは810グラムと軽いので、体が疲れていたり、スイングのキレを出したいなと思ったときに使っていました。白木も最初に使っていた910グラムが折れてしまったので、930グラムの黒いバットをその後は使っていました。このバットがバットの軌道やトップから出すときの粘りがとても良かったので、その感じで終盤は練習で使っていました」

 -シーズンではどのバットを使う?

 「試合用は890グラムです。練習では、使わないですね」

 -打撃のスタイルとして、流し打ちというよりも逆引っ張りを意識している。

 「それが理想ですね。左中間に強い打球というのが持ち味でもあると思うので。しっかりとバットを振って逆方向に打球を持っていきたいですね」

 -打撃スタイルは人それぞれ違うが、自身の打撃に関する考えを共有する選手は?

 「サンズとはよく話をしますね。サンズの持っている『バレルバット』というのがあるんですけど。逆ひょうたんみたいな形です。使わせてもらったらバットの出し方がよかったので、僕も(用具提供を受ける)ヤナセさんにお願いして作ってもらっています」

 -他に話をする選手は?

 「原口さんともよく話をします。上体の使い方のパワーポジションが僕の使い方と近いので。原口さんが迷っていることがあれば、『パワーポジション的にはこうですよ』と話をさせてもらったりしています」

 -キャンプ中は、いろんな選手と話をしていた。新加入したドラフト1位・佐藤輝(近大)の姿はどのように映っているのか。

 「自分のペースでキャンプもできているし、自分の考えを持ってできているなというのは思います」

 -外野で一緒に練習する機会もあった。

 「外野の経験も少ないと思うので、いろいろ聞いてもらいたいというのもありますし、僕からもサポートしていきたいというのがあります。ボールを捕ること自体はうまいですし、内野でハンドリングもうまい。外野でフライを捕るのもうまいです」

 -シーズンで求められる結果。昨オフから100得点を目標として掲げてきた。得点王へのこだわりもある。

 「そりゃ、こだわりますよ。そこはこだわらないといけないのかなと思いますね」

 -理想の得点シーンとは?

 「僕が今求めているのは、二塁打で塁に出て、糸原さんがヒットを打って僕が本塁にかえってくるというのが一番求めていることですね。やらしいというよりは勢いです」

 -今年は選手会長を担っている。すでに何か行動は?

 「タブレット端末の支給とかですね。今までは自分の携帯で映像を見ていたんですけど、球団にお願いしてタブレット端末を選手に支給してもらって、映像を見たり、情報を共有する体制を整えてもらいました」

 -チーム一丸となってやることが大事。

 「監督とかコーチ、球団がいろいろ考えてやってくれるんですけど、やるのは選手なんで。だからといって、選手だけでというのはないですけど、しっかり選手がやりやすいような環境作りは常に考えていきたいですね」

 -今シーズンは、どのようなものを求めて戦っていくのか?

 「チームの目標はもちろん優勝です。やっぱり選手たちがプレーに集中しやすいような環境作りが大切だと思うので。そういうのを球団と協力しながらやっていきたいなと思います」

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